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当選しない立候補者の家族の本音

2005/09/10 EMI 40代 教員

 私の夫は、某地区委員会の地区委員長で今回の選挙の立候補者です。もう10数年にわたって断続的に当選しない国政選挙の立候補者をしています。夫の立候補をめぐってはいろいろなことがあり、私はひとり、党への不信に苦しんできました。
 最近になって、このサイトがあることを知り、党に対して同じような思いをもっている党員がいるのだということを知って、涙が止まりませんでした。日本共産党の充実発展を願うからこそ、このままでいいのか、本当にこれでいいのかと思うのです。
 今の共産党の選挙は当選しないことを前提に戦われます。周囲もマスコミも同じです。何度も選挙に出ている夫は、「知名度は高い」といわれます。何の知名度?「立候補してもどうせ通らない候補者」という知名度であり、レッテルです。党の幹部や専従と違って、地域で職場で、いろいろな考え方や価値観の人たちの中で普通に生活している家族は、いろいろな目にさらされることになります。
 私の周辺の狭い世界の中のことではありますが、「知り合いだから」とか「共産党のいうことには賛同できるから」とか「共産党の存在も必要だ」といって気持ちよく票を入れてくれるのも、せいぜい3回まで。そのあとは、「いくら投票しても惨憺たる結果で終わる」ということの方が強くなり、「それなのになぜ性懲りもなく何度も立候補し続けるのか」「そんなに名声が欲しいのか」「よくよく資金があるのだろう」という冷たい目に変わります。実際、面と向かっていわれることはあまりないのですが、訳の分からない態度の豹変に出くわすことしばしば。
 そんなことは、共産党をやっている限りいくらでもあることだから気にしていても仕方のないことです。むしろそこから取り組み、党の真の支持を広げていくことが筋だと指導もされてきました。けれど広く名前も顔も知られる候補者という独特の立場の中で起こるいろいろなことには、また少し違った側面もあります。弱いといわれようと、視野が狭いといわれようと、学習が足らないといわれようと、つらくないといえば嘘になる。
 党の専従でろくに稼がない夫に代わり、家計を支え、3人の育ち盛りの子どもを抱えて生活していかなけらばならない私には、もうこれ以上何かをするエネルギーも時間的・物理的余裕もないのです。それでもやっていく人もいるでしょう。でも、もうこれ以上がんばれない人がいてもおかしくないはずです。
 赤旗には、やはり美辞麗句や前向き発言しか載らないから、本当の本音を言いながら、それでもこの党を大切にするために、何をどうすればいいのか見つけていくことができたらいいのかも知れないと思います。
 少なくとも当事者がおかれ、さらされる状況と周囲で第三者的に見る状況とはやはり違うということを、候補者も候補者の家族も生身の人間なのだということを、幹部にも党員にももう少しわかってもらえるとありがたいと思います。
 ただの愚痴になってしまいました。選挙を巡って、この間私が見聞きしてきたこと、疑問に思うことについてまた次回メールしたいと思います。