すべての選挙区に候補者を立てるのではなく、重点区域を設定して戦力を集中するというのは「戦う地域」と「戦わない地域」に大きく二分することになります。これが戦役であれば疑問の余地はありません。勝利した地域で敵野戦軍を殲滅或いは敗走させればこちらも勝利した地域の戦力を転用して次々と勝利を収めることも可能だからです。しかし選挙に勝利して議席を獲得したところで敵の隊列を撃滅できるわけではありません。対してこちらは集中した戦力をいつまでもそこに貼り付けておくわけにはゆかず、転用せざるを得ません。加えて現在の党勢では大半の地域を「戦わない地域」に設定せねば兵力を集中できないと思います。議席を獲っても保てません(私達は拡大攻勢で散々経験済みですね)
それでも転戦を繰り返せば「勝利」「勝利」と赤旗に書けるでしょうが「点と線の勝利」を繰り返しながら実態としては瘠せていった日本軍のような経験を私達はもう持っているのではないでしょうか? 現在の党の戦術は「間の抜けた全戦線での平押し」です。莫大な犠牲を計算に入れながら幾つかの勝利を手に入れるこの方法は全党の戦力を投入できるというメリットがあります。
鉄砲持って突撃する私達はたまったものではないんですが「それしか方法がない」と言われれば否定できません。
「民主党に選挙協力し、郵政民営化を阻止する」原仙作氏の論文には賛成です。政治目的を達成する事は党勢を犠牲にする価値があると思うからです。私は共産党以外の政党にあんまり価値を認めていませんが、党勢を犠牲にし、他党を利用してでも政治目的を達成するべきだと思います。