大多数の労働者が労働力の再生産が出来ない昨今である。
ホームレスを始めとして、ニート、フリーターと言われる人々、明日の自分の労働
力が再生産できない。
自分の労働力の再生産もおぼつかないのに分身である子供を育てる次世代の労働力 の再生産にはげむ事もできない。かくいう私も次世代の労働力は再生産してこなかっ た。しかし、他人の子育ては、かなり協力してきたと思う。
子供を産むだけなら、アフリカの人々の方がすぐれてる。子を産んで、無事に育て て、所属する社会に役立てて、はじめて労働力の再生産といえるだろう。
各時代、地域、社会によって、労働力のありようが違っている。私の親の時代には、
随分いっぱい子供を産む人が居たが、生まれた子は、6,7才にもなれば弟妹の面倒
を見る。10才過ぎれば買い物にも行くし、掃除もするし、洗濯もするし、食事だっ
てつくれる。
15歳になれば社会に出て金をかせいでくる。親はその金をあてにすることだって出
来る。
そういう育て方をしても社会生活は維持出来ていた。産業化社会はそれですんだの である。今の時代は違う。今は高度に発達した情報化社会である。安易に育てられた 子供は働き口がないのである。
働き口は探すというより、創るという時代にさしかかったのではないかと思う。眼 を文字通り皿のようにして、チャンスを追い求めている村上ファンドの村上氏(毎日 テレビを見ているが、セカンドネームは、なぜか解らない。)に代表されるような働 き方が一般化しつつあるのではないかと思う。
労働者も言われたとおりに働いていたのでは、機械に負けてしまう。人間ならば創 造しなければならない。世界に冠たる日本だからこそ、創造力が求められるのだろう。
今までは、日本はアメリカの真似をしていればよかったのだが、これからは、アメ リカを含めてリードして行く創造性を持たないと平和憲法も守って行けないのではと 思う。人まねは許されない時代に入ったのではと思う。それだけに日本の労働者の労 働力の再生産はきびしいと思う。
銀河さんのような絵描きさんは人まねではなく、創造にたずさわっていられるので、 もっとも現代的な生き方だと思う。政治面でもその創造性を発揮されるとよりすばら しい方になるのだが、レーニン崇拝者のようなところが心配です。
労働者は、労働力を再生産しなければならない。それは創造性を発揮する労働なの で、安易には、再生産できない。自分の労働力の再生産だけでくたびれてしまうと思 う。昔より長生きできるだけ人口はへってもやむをないと思う。細木数子などは、2 50年生きると宣言している。時代にあった創造性豊かな子供を育てる事は昔の子育 てより大変だと思う。
しかし、一昔まえのように画一的に育てなくともよくなっただけ楽な面も出来て来 たかもしれない。創造性に富んだ子供は、裏返せば独自性があるということでもあり、 人まねしなくてすむという事はかなり楽になったのではないかと思う。
それにしても社会主義的下支えの薄れてしまった今の社会を生きて行くのは大変だ。
もう一度人生やり直せと言われても、私はノーサンキュウだ。今の時代に労働者とし
て生きて行く自信はない。
年金者という安全地帯に逃げ込んだと思っている人間のたわごことかもしれない。