「郵政民営化解散」の前、森嘉朗前首相は「小泉純一郎に解散総選挙を止めろ
と進言しようとしたが、干からびて喰えなくなったチーズが出て、きてぞんざいに扱
われた」と悲しんで見せた。
しかし、実はその場で違憲でクーデターに等しい衆議院解散が決められ、大まかな
戦略が練られた、反対派への「刺客」や今「小泉チュウドレン」と言われる票集めの
マスコットも、その場で最終的に決定されたと言われている。
さて小泉の長年の念願だった郵政民営化法案が、反対派を見せつけ的になぶり殺し
にして倒的多数で可決した後、再び森嘉朗が得意げに登場し、発言した。
曰く「今度の組閣では、ボスト小泉争いの公平さを期すため福田・麻生・安部・谷
垣の四人を、必ず閣僚か党三役に取り立てるように小泉に進言した」「小泉もそれを
了承した」というのだ。
だがこれにも裏が大いにありそうである、郵政民営化の後、様々な「改革」を行い、
更に誰もが成し遂げることの出来なかった「日朝国交回復」を実現する事によって、
後世に「名宰相」として名を残したい小泉純一郎にとって、その後継者はおのずと限
定されてくる。
福田前官房長官はもう古すぎて過去の人である、麻生は相変わらず暴言を連発して
も平気な輩である、安倍は安倍で日朝国交回復には最も相応しくないウルトラ右翼、
排外主義者である、そして谷垣は殆ど全てに物足らないボンボンでしかない。
そうなれば他の誰がポスト小泉に相応しいのか、これはもうハッキリしている、小
泉の構造改革マル投げを一手に引き受け、すいすいと国会答弁に立ち、私たちを煙に
巻いてきて、しかし清新なイメージを与えてきた「竹中平蔵」しかいないのだ。
しかも初の学者宰相として、「改革」の名前と自民党ぶっ壊しの象徴として利用で
きる最良の駒なのである。
竹中がやること、それは私たち庶民の痛みなど何も感じない、典型的な学窓のとし
ての金持ち奉仕の為の「小さい政府」政策となる。
それによって消費税も大幅にアップされるだろう、改憲も教育基本法改悪も実行さ
れる、恐ろしい面相な人には出来ない「改革」が彼のボンボン面によって行われる。
安心しては、そして標的を誤ってはならないのだ。