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自由と平和を!と叫び、基本的人権?・・そんな自由を与えるはずがないと断言する銀河さんの自己矛盾(続き)

2005/10/09 スカンジナビアン 50代 自営業

 途切れたので続きです。
 さて、銀河さんの革命論をみていきましょう。
 (以下引用に際しての敬称略)
 銀河曰く

・・社会主義革命とはいったいなんなのか。それは生産手段を労働者階級が握る革命のことです。この革命に於いては私有財産を認めません。ここで言う私有財産とは労働者から搾取して得る財産のことです。それは認めない。生産手段とは工場や土地のことです。このような革命はブルジョアジーの存在を許さないのです。・・

 さて、以上のような革命のスタイルは皆さん既にお気づきのように、ロシア革命に於いて見られたものとほぼ同じであると見てよいでしょう。
 それがレーニンによって指導されたものであると言うところまでは大方の一致するところですが、後にスターリンによってゆがめられたものである、、
と言うのがこれまた大方の意見のようです。
 銀河さん自身もそのような見方をしているようで、私への最初の返信で、
 銀河曰く

・・それらはみなスターリニスト国家であったために、人民は奴隷状態に置かれ・・私もそのような事態を危惧し・・労働者階級は武装を国家権力に対して解除すべきでないと・・

と驚くべき、回答をしてきたのです。(対社会主義権力への人民の継続武装論)
 どうやら自らが展望する上記のような革命論・革命権力が、人民自身にとっても随分危ういものであることを銀河さん自身がよく認識しているようです。
 いつその牙を今度は労働者階級・人民自身に向けてくるか分からないという訳です。(何しろ強力に武装し、殺しあって勝利してきた。)
 では、それなら、銀河さん自身がそういう危ういものであることを危惧している革命を、他の広範な圧倒的多数の国民(人民でも良い。以下同じ)労働者階級が確信を持って支持していけると思っているのでしょうか?
 圧倒的多数の労働者階級人民がそういう革命方針のもとに支持・結集できると考えるのはほとんど漫画的冗談以外の何物でもないのではないか?
 銀河さん自身が・・人民は奴隷状態に置かれ、・・私もそのようなことを危惧し・・た時点で、もうご自身の革命論が破産していることを認めたも同じだということに気付くべきでしょう。(なにしろ奴隷状態!!に置かれかねないのだ)
 それに対する、予防的な人民の武装継続論などは銀河さんの只の思いつきのレベルのもので、なお一層漫画的冗談を付け加えたものと善意に理解しておいてあげましょう。
 そうではなく、銀河さんの革命論で今までのロシア革命等の失敗例に習って独自の理論上の新しさを打ち出したものであるなら、ことはもっとはるかに深刻です。
 仮にそれで武装を継続し続けた革命派と看做される人々は奴隷状態をまぬかれたとして、では革命派に属さない多数の人々(多数の労働者達もいるし、非労働者階級だった人々は5000万人だという。)や、反革命派に立った人々も多数存在する訳だが、そういう人々は武装した革命政権側と武装継続した革命派側の両方から二重の・・奴隷状態に置かれ・・かねないではないですか。はるかに大きな危惧が待ち構えている訳だ。
 尚さんの言うように、
・・武装した数千万の人民など一体誰が統率できるのか、米軍の総数でも1000万人に満たない・・ということになるのは必然で単なる大きな危惧などではすまないことを端的に言い表している。そのうえ、政権と対峙する為というなら、その法規順守性はなお更危ういものとなるだろう。(単なる私兵レベルか、、アフガン等を見よ。)
 これは恐怖と犯罪の支配する奴隷国家とでもいうべきものである。
ここまでくると、銀河さんのいう
 銀河曰く

・・基本的人権、それはどんな人権ですか。私的所有を認めることもそうなのですか。生まれたばかりの社会主義を倒す自由もみとめるのですか。そのような自由を労働者が(つまり私、銀河は)与えると考えますか・・

 (ついでに銀河曰く・・平和と自由を!・・?????)
 という銀河さんの本音もむしろ可愛く思えてくるくらいの代物だ。
 おっと冗談はその位にして、もとい、とんでもない主張である。
 しかし、これは結局、一人銀河さんだけが陥っている論理的破産なのか、皆さんにはここをしっかり考えてもらいたいのです。
 銀河さんにしてみても(独自の解釈もあるようだが)・・自分はマルクスに忠実なだけだよ。・・と言う事ではないでしょうか。
 そうなのです。
 私は最初で言いましたように、マルクスやエンゲルスの打ちたてた革命論もっと根本的には未来社会論は彼らの只の試論(私論)にすぎないと考えるべきだろうと思います。
 つまり、全ては(参考にして、いや反面教師とするぶんにはよいだろうが)自分の頭で考えろと言う事だと思います。
 しかし、勿論全部新しく考えることと言う意味ではなく、参考にすべきものは大いに研究して取り入れていけばよいのです。
 そういう意味では、発達成熟した社会民主主義路線を国民の民意の支持のもとに(間違っても・・基本的人権・・そのような自由を与えると考えるのか・・などとはなっていない)取り続け、社会を連続的に変革しつつある北欧諸国、とりわけスエーデンの実践には学ぶところが大いにあると思っています。これら諸国は世界の最富裕国であり、しかも、資本主義的指標でも最も成長力の高い国々なのです。
 小泉的新自由主義とは正反対の高福祉国家ながらも、いや、だからこその当然の帰結でしょう。(だからこそ成長力が高いと考えるべき)
 国民の自由や基本的人権は世界で最も高いレベルで保障され、労働者の生活は手厚く保護されています。
 労働者は誰でも最低でも3週間、普通で4週間、長ければ、5週間の連続した夏休みが与えられます。失業はあるが、失業手当などの制度は日本よりもはるかに充実しています。
 教育は高等教育まで無料なうえに、返還の義務のない手厚い奨学金が原則として全員に与えられ、おまけに、清潔な学生アパートも提供されるのです。(学生夫婦も可。その場合は夫婦用のアパートで保育施設等育児にも対応)
 さらに、医療は無料か、上限つきの低廉の自己負担で誰でも安心してかかることができ、日本よりもはるかに早く小子化に見舞われたために育児に対するきめ細かい支援策が実施されている、等々。
 これらの諸国は非マルクス主義の立場に立って、自分達の頭で考えて、ここまで到達してきたのです。
 日本の民主的変革の展望はここにあるといっても良いでしょう。
 そしてそれは連続した社会主義的変革の一連の中の確かな一部と考えるべき物だと思います。
 再掲、銀河曰く

・・人民は奴隷状態に置かれ・・私もそのような事態を危惧し・・労働者階級は武装を国家権力に対して解除すべきでないと・・
・・基本的人権、それはどんな人権ですか。私的所有を認める事もそうなのですか。生まれたばかりの社会主義を倒す自由も認めるのですか。そのような自由を労働者(つまり私銀河は)が与えると考えますか・・・平和と自由を!・・???