大樹の陰さん、レス有難う御座います。
スエーデンについては、私なりにいくつか種本がありますが、ネットで誰でも検索できるものに、遠山哲夫氏の北欧通信というのがあります。先ずは、そこから始めましょう。あなたの言うように、現状の把握からです。 例えば、銀河さんの現状認識に大きな疑問を持つのは
これを読めば、当然のことと思いますよ。
(以下引用に際しての敬称略)いくつか紹介しましょう。
銀河曰く
・・<基本的人権・自由を否定>・・
・・誰が最も多くの人権を持ち、誰が全く人権を否定されているかと言う事が問題なのだ。・・
1、ここでは、戦前の日本や軍事独裁下の韓国と、戦後の一定の民主化された、(現行憲法はその最高法規と一応なっている)戦後の日本や、民主化を勝ち取った現在の韓国との区別がなされていない。
それならば、労働者人民が(現行憲法下で)全く人権を否定されているのなら、現行憲法を守る運動など銀河さんにとってどれほどの意味があるのだろうか?他の人々と比べて、明らかに、その意義が低いのではないか?という疑いが当然のこととして出てくるわけです。
つまり、社会の発展を見ようとしない、認めたくない、という動機が暴力革命論者にはあると思いますよ。一種の窮乏化待望論に陥るわけです。第三次世界大戦が迫っているなどと銀河さんが声高に主張するのも、一種の窮乏化待望論なわけです。(妄想でしょうが)
これはなにも銀河さんだけに限らず、他の過激派にも共通に見られる、ごく一般的な現象です。
待望?またまた君の妄想だと言う声が聞こえてきそうですが。
まあしかし、自分は違っても、中核や革マルが窮乏化待望論者であることは、銀河さんも認めるでしょう。私には、中核や革マルだけではなく、他の、暴力革命論者にも、ごく一般的に見られる事だと思われますが。このことは以下に、議論を進めると良く分かりますよ。
2、では、民主主義がずっと発展しているスエーデンではどうか?
北欧通信のいくつかを紹介しましょう。
・・全く人権を否定されている・労働者人民の現実の姿です。
A、労働者は誰でも、5週間の年次有給休暇が与えられる。
教職ならば、12週間の年休が与えられる。
重要なのは、ほぼ完全消化されているということです。
また、銀河曰く
・・他人の人権を否定する事によって、自分の人権を持つ人種に対しては否定するのです。自由は誰が持っているのですか・・
という主張がなされているが、尚さんも指摘したように、ブルジョアも自らの、利益を守り拡大するためには、彼らのやり方ではあるが、必死で働かなくてはならない。つまり自分の描いた世界の中で自分自身もあがかなくてはならないわけだ。
だから、スエーデンでは、ブルジョア階級も堂々と5週間やそれ以上の休暇をとれるだろうが、同じ事が、この日本でできるのかと言えば、それは無理だろう。そんな事をすれば、たちまち、競争に敗北してしまうのでは、、と誰でも思うからだ。せいぜい、日本のブルジョアは2週間が関の山だろう。スエーデンの労働者よりはるかに劣る。
少なくとも、如何に、金があろうとも、私なら、迷わず、金を捨ててでも、日本のブルジョアをやめて、スエーデンの教職について、12週間の年休を悠々と取得する生活を選ぶだろう。まあ私は小ブルにすぎないが(限りなく、労働者に近いが)
全く、スエーデンの資本家にとっても<労働者さまさま>だろうね。
何しろ、労働者の闘いによって、獲得されたわけだからね、こういう社会が。(主観的にはそう思ってないと思うが。資本家の本質として。しかし実際にはそうだ。)
B、スエーデンでは、育児休暇が両親合わせて、1年間与えられる。母親にはもちろん、産前休も別途与えられる。
子供は誰でも、月2万円の小遣いが国から支給される!!
教育費は大学院まで、無料。幼稚園は有料だが、その2万円でまかなえる。
さらに、医療費は18歳まで無料。日本でもいくつかの自治体で就学前6歳まで無料のところがある。中学卒業まで無料のところもある。つまり、こういう改良を、日本でも全国的に進めるべきだと思いますよ。改良主義者?大いに改良すべきでしょう。もっともっとね。
ちなみに、成人だと、医療費は窓口負担が生じるが、年間約2万9千位の負担までで、それ以上の支払いは不要なうえに、そこまで払った人は翌年の1年間は医療費は無料となる。
C、スエーデンではそもそも大学受験がなく、誰でも無料で、大学に入学できる。働く社会人のためのカリキュラムが充実して おり、(4時退社もごく普通)そのため、学生の半数は社会人(つまり、労働者だ)で占められている。
入学資格は内申書で決められるが、不満があれば、リカバリーの為の試験制度があるので、何歳になってもやり直せばよい。
フリーターやニートへの対策としてもいいかもしれない。
企業側の雇用確保の姿勢が日本では重要課題だが。
D、企業は、労働者がスキルアップのために、1年間の休暇を申請すれば、現状の地位を復帰後に保証するとの誓約書を労働者側に!!、提出する義務を負う。労働者は堂々と、1年間休暇をとって、学習すればよい。
その結果、労働者人民が絶えず、スキルアップを遂げており、そのために、非常に高い国際競争力を社会全体としては保持できている。ざっとこんなところです。
どうですかスエーデンに大樹の陰さんも住みたくなったのでは?
日本の変革の展望はここにあるといっているのです。
ところが、銀河さんは
銀河曰く、
・・全く人権を否定されている・・と主張し、さらに、驚くべき事に、こういった社会の発展そのものを敵視し、
・・あなたのような改良資本主義者、経営に労働者も参加できる社会、福祉社会を主張する人に対して論を張る必要などありません。・・・
と全く労働者人民の生活や、民主的権利の拡大などを無視・敵視する立場に立っているのですよ。
だから、私は、所詮、銀河さんは暴力革命論者にごく一般的に見られる一種の窮乏化待望論の立場立っていると思いますよ。
でなければ、こういう労働者の生活や民主的権利が世界最高レベルで獲得されている社会を、・・論を張る必要などない・・とは決していえないでしょう。
ちなみに、大樹の陰さんのプロレタリア独裁論も私には、奇異奇怪極まりない社会と思われますが、いかが?