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スウェーデンの武器輸出について

2005/11/28 三十郎 30代 準公務員

 一回だけ投稿したことのある一市民の三十郎と申します。
 スウェーデンはボルボ社やサーブ社で軍用機のエンジンや軍用機自体を生産しています。ただ、第三世界に武器を輸出することは禁止されており、軍用機に関してはオーストリアに輸出しています。私はまだ確認していませんが、オーストリアは基本的にその輸入品を違う製品に加工してアフリカや南米諸国に輸出している可能性は殆どないと見ています。
 つまり武器は内戦やテロに加担する可能性の最も低いところに配慮して行なっているようです。したがって内戦や虐殺の起こりやすいアフリカ、南米、中東地域には輸出していません。別に北欧諸国を万能であるという立場はとりませんが、少なくとも非武装国際協力をNGOベースに行なっています。スウェーデンやノルウェーは武装は国土防衛のためのみです。近隣諸国との関係が良好でも軍戦力を保持しているのは考えさせられます。最近では徴兵制度はコストが高くつくので志願制にしました。 デンマークはNATOに加盟しているので、完全に中立と言うわけにも行かないらしく、今回イラクにも派兵をしています。撤退も近いようですが。
 様々な点で北欧諸国に対して批判が出ますが、少なくとも難しい現実の中でよりよい選択をしていると思いますし、国民における生活格差が最も小さいと言う現実は政治的に成功している部分が他の国より多いとも言えるかもしれません。意思決定に関するコンセンサスづくりを彼らは最重要視しています。その点、トップダウンで意思決定がされることの多いわが国の行政システムに比べて優れていると感じます。
 旧共産主義諸国が目指すべき国家像として北欧諸国を挙げた理由の一端がここに見られると思います。