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一般投稿欄

再び帝国主義論について。

2005/11/20 零細投資家 60代以上 自営業

 大樹の陰さんから「アメリカ礼賛」ぶりの評価ていどで、「親米主義者」のレッテルを貼られなくて、正直云って、ホット胸をなでおろしています。
 レーニンは、「帝国主義論」の中でこのようにも述べています。(以下、「帝国主義論」七項からの抜粋)

七 資本主義の特殊の段階としての帝国主義   帝国主義は、資本主義一般の基本的諸特質の発展および直接の継続として生じた。だが資本主義が資本主義的帝国主義になったのは、やっとその発展の一定の、非常に高い段階でのことであり、資本主義のいくつかの基本的特質がその対立物に転化しはじめ(中略)、

*注釈:そして以下で具体的に次のように述べています。
「簡単すぎる定義は便利であるとはいえ、やはり不十分である。」

 しかしあまりにも簡単すぎる定義は、なるほど主要なものを総括するので便利であるとはいえ、定義すべき現象のきわめて本質的な特徴をその定義からとくに引きださなければならないとなると、やはり不十分である。だから、定義というものはけっして現象の全面的な関連をその完全な発展のうちにとらえうるものではないという、一般にすべての定義のもつ条件的で相対的な意義をわすれることなしに、つぎの五つの基本的標識をふくむような、帝国主義の定義をあたえなければならない。(一)生産と資本との集積が、経済生活で決定的な役割を演ずる独占をつくりだすほどに高い発展段階に達したこと。(二)銀行資本と産業資本が融合し、この「金融資本」を基礎にして金融寡頭制がつくりだされたこと。(三)商品の輸出とは異なる資本の輸出がとくに重要な意義を獲得しつつあること。(四)世界を分割する資本家の国際的独占団体が形成されつつあること。(五)最大の資本主義列強による地球の領土的分割が完了していること。帝国主義とは、独占体と金融資本との支配が形成されて、資本の輸出が顕著な意義を獲得し、国際トラストによる世界の分割がはじまり、最大の資・・・(文字化け)・・・

*注釈:カウッキーの「超帝国主義の理論」に、レーニンは「根本からまちがった、そして帝国王義の弁護者たちに力をかす思想を・・・」とこっぴどくやっつけています。

 レーニンは元来、弁護士の資格をもつ法律家でありながら、「帝国主義論」を書くにあたって、同時代のブルジョワ経済学書に精通してこれを教材としながら批判的に摂取しながら、余剰資本すなわち金融資本の集積にも具体的な指数、数値も取り上げています。今日のように極大化してはいなかったとしても、株式売買する資本市場のメカニカルについても精通していたと考えます。

 帝国主義の概念を押し付けがましくするような、スターリニズムにありがちな代行主義的方法を決してとってはいません。レーニン自身が「書き直す必要がある」と認識しているように、随所に「帝国主義的」と表現するべきを、「帝国主義」と言い切っています。従ってレーニンも人の子、大樹の陰さんも革命家として人の子。レーニンは偉大なプロレタリア革命の教師だと思います。どこかの党首のように一般党員を無知なる者と決め付け小バカにして、堕落した自らの改良主義の幻想を振りまき、その隠蔽のためにレーニンやトロツキーにありもしない衣を着せて非難する。また、信奉や神格化をよしとするような干からびたドグマチズムは絶対的誤りです。

>書いていくうちに、なんか前と同じようなものになった気がしています。また整理して討論したいと思います。

と〆られている、大樹の陰さんにとても親しみを感じます。それから、いつも社会的弱者の側に立ち奮闘されている姿を想像してとても敬意を感じています。