ニートと言うと、他人事ではない気がする。私の生活もニートに近い。私は、老人で、公的年金生活者で、今の社会では、非難されるよな存在ではないが、社会で養ってもらっているという点では、同様な存在だと思う。
今、若い人の中に「生活保護ニート」という人がふえているのだそうだ。病気でなければ生活保護は受けられない。「精神障害者」というレッテルを貼ってもらうことが、必要条件である。精神病のレッテルを貼って貰うと向精神薬も飲まなくてはならない。そうすると、身体がだるくて、頭がくらくらして働けなくなる。薬を飲み続けると本当の精神病患者になってしまう。精神科医が精神病者を作り出しているのではないかという懸念もある。
私も若い時から、精神病の気があるようだ。特に共産党員であった頃は、家族から「きちがいだ」と、いつも言われていた。出来もしないことに悩んでいたからだ。日曜版の拡大に毎日なやまされ、現実には、拡大できなくて、夢の中で拡大していたりした。毎日自分をいじめ抜いていたので、毛細血管をしめつけて、強度の高血圧症になってしまった。その結果、40年間医者との縁は切れない。向精神薬ももらっている。でも飲まない。どうしても眠らなければならない時だけ午後8時頃使用すると、よく眠れる。薬を飲む時間が遅れたりすると、翌日は身体がだるくて働けない。
精神病患者とは、言ってみれば睡眠障害者ではないかと思う。自分をいじめ抜いた結果、幾日も眠らないので、起きていても夢を見るのが、幻覚ではないだろうか。無い物ねだり、高すぎる理想の持ち主に起きる症状ではないかと思う。哲学の方が、精神科医より真の治療になると思うが、社会的ストレスの軽減も大切だと思う。特に生活保護を受けている場合、働くこと、即、生活費の不安定につながるのでは、病気の中に逃げ込んで居た方が、生きやすい。そうして、世間から逃げている間に、世間常識からずれていって、人付き合いが困難になる。世間がこわくなって、ますます働けない。彼等の本当の病は、社会不適応症だと思う。
今の医療は問題がある。医者が病人を作るというケースがある。
健康保険の報酬制度に問題があると思う。私も含めて私より上の世代は、歯医者に歯を抜かれてしまった。以前は、治療するより抜いてしまった方が金になったからだ。同じ歯を二回治療すると、二日目は大抵抜かれてしまう。最近は、歯を抜いても金にならないので、抜くべき歯も抜いてはくれない。無理矢理治療して、環をかぶせ、一週間後に痛くてたまらなくて、抜いて貰ったこともある。
整形外科も、足がちょっと痛かったので医者に行ったら、水を抜かれ、薬剤を注入され、医者に行くたびに悪くなった。そのころどの医者も同じ治療をしたので、足の悪い人が一挙に増えた。こういう医者に頼っていて最後はどうなるかと言うと、足の骨を上下に切り、人工関節を入れて終わりである。
それで満足の行く人と、行かない人がいる。人工関節では、二度と正座はできないのである。
こういう医療を改善しないままの医療費の値上げは本当に困る。悪徳医者より、善意の医者の方が数が少ないのだから、個人の努力も限られる。よほど患者も医療についての研究をしないと個人の健康は守れない。
好きでニートをやっている人はいないと思う。もろもろの過去のしがらみから、精神に異常を来すのだと思う。私の知り合いの精神障害者は、大変な過去を背負っている人が多い。そこにちょっと、甘えの体質や、意地っ張り、頑固などの性格もくわわっている。
生活保護をうち切られないで、無理のない労働が許されれば、彼等の社会復帰も望まれるのではないかと思う。そうすれば、社会も彼等自身も幸せになれる。
将来、共産主義社会になったら、働きたい人だけが働けばいい社会にならないだろうか?働かない人でも、最低の生活の保証が出来るというような豊かな社会になってほしい。すべての働けない人が私と同じ程度の生活が保障される社会になってほしい。そうなれば、老人の私も大いばりで長生き出来るのだが。