TBSの「NEWS23」に中曽根康弘が登場し、自信満々筑紫哲也と対談した。
自民党結党50周年の記念番組であるが、「元青年将校」を自任する中曽根は、戦後の日本の政治三つのポイントについてこう言い切った。
一つ、「非核三原則」の導入
アメリカの核の傘に入り、「日米安保」で安全面を保障して貰ったから 戦後復興と経済的発展に専念出来た。
二つ、国鉄の分割・民営化の実施
これにより当時最強だった「国労」を潰し、「総評」と左派労働運動を解体した。
それにより自民党の対抗政党だった「社会党」を壊滅させた。
三つ、小選挙区制の導入
これにより二大政党化、今日のような政権の安定が図られるようになった。
かつて自民党の「お荷物」と嫌われ、選挙応援を断られ、早期引退を迫られた中曽根が、このように平然と院政ぶりを口にしているのである。
それも、非核三原則とか分割民営化(郵政民営化もその通りだ)とか耳障りのいいことをポイントに上げ、本質・本音をぶちまけたのだ。
これは中曽根が「もう社民党も共産党も怖くない、お前らには何にも出来ないぞ」と豪語していると同じだ。
と同時に、「改憲」も自衛隊の「自衛軍」への昇格もやると言いきったということだ、彼のそれなりの決意表明なのである。
そういえば安倍晋三は、防衛庁の「国防省」昇格も肯定的に考えていると記者会見で答えた。
米軍再編成による日本全土、とりわけ自衛隊基地や空港の米軍発進基地化も着々と進行している、かつて中曽根が言い放った「不沈空母日本」がますます現実化している。
中曽根の暴言を許すな、そして9・11ショックの裏で着々と進む軍事大国化、「戦争する国」への暴走を許すな。