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辞めてほしくなかったがわかる気もする

2005/11/25 Forza Giappone 青年

 一世代上の女性で平和学習活動から去っていった方がいます。
 「いろいろ問題が多いことは認識しています。ですが、あなたはなくてはならない存在だし、早まらないでぜひとも思いとどまっていただけませんか。一緒に邁進しましょう」 との某ベテラン(正体は“ヒラメ”)による引き留め懇願を振り切って去っていかれました。辞めるとき、ベテラン達には本音を伝えなかったそうです。が、ぼくにはひっそりと語ってくれました。

 その方が「さよなら」をした理由の要点を以下、箇条書きにします。去った方の気持ち、とてもよくわかる気がします。類似ケースを見聞きした方もいらっしゃるかもしれません。

  1. 何ごとにおいてもテーマや日程の決まり方が行き当たりばったり。
  2. 選挙のたびに周囲のメンバーが選挙関係で振り回されている。選挙に拘束されるために平和団体に加入したのではない。
  3. いつの間にか、4中総だとか党大会の話題に脱線し、本来の議題が決まらない時がある。
  4. 党派の垣根なんてないはずなのに組織の幹事級の多くが特定の党派構成員で占められている。中道左派や無党派の人が居なくなり、多様性がなく閉鎖的になった(数年前は無党派が居た)。
  5. リポートや報告の場で挑発してみても、ほとんどの現メンバーにリアクションがなく、下を向いて沈黙される。 
  6. 運営会議のやり方が拙劣なので何度か改善案を提示したが、全く好転のきざしがみえない。他にも具体的に意見した人が居るものの、反映されたことがない。
  7. 会議を始める前から結論が決まっているように感じる。会議とは名ばかりで確認のセレモニーになり下がっている。
  8. 単に声量の大きい人が会議を仕切っている。
  9. 実態は「自衛隊活用合憲論者」が少なくないがその自覚がなく、99~2000年に突如、一般メディアでそれを言い出した張本人(当時の某党首)を個人崇拝する盲信ムード(因みに「よくぞ代弁して言ってくださった」と内心、感謝の気持ちで一杯です)。
  10. ごくたまに、専従が会議に顔を出すが、討論を盛り下げていることに気がついていない。
  11. 交流会やスポーツ企画をやりたがらない(因みにぼくはフットサルなどは大歓迎です)
  12. 「ぜひ入党を」と皆の面前で勧誘してくるデリカシーの無さ。
  13. せっかく前例のない斬新な話を紹介しても、「難しい理論を口にしないでくれ」と遮られてしまう。人の話しを最後まで聞かない人とは行動を共にできない。

 理由を語ってくれる前は浮かない表情をされていましたが、他メンバーの不在の時、1対1になってからざっと以上のような本音を吐露してくれました。「まぁ、何を言ってもムダだろうけどね」と、官僚的な組織の現実にうんざりした経過を聞き終えたとき、「同じように感じてる人ってやっぱ居るんだなぁ」と。
 討論にタブーを設けない率直な方が抜けてしまったのはぼくもつらい、と同時に複雑な気持ちです。いままでの乏しい経験からは「辞めたい」と漏らす人は例外なく人間的でまじめな人ばかりです。

 その方が辞めてから、後日ばったり出会うことがあったのですが、何げにふっ切れたようなすがすがしい表情で「来年前半、どこそこで興味深い企画があるのよ。党派性なんてないからぜひ来てほしいな」と意気軒昂でしたので、こちらも少しほっとしました。

 こうして再考してみると、やはり、組織のありかたに起因する要素が不幸を招いている、と感じます。類似のケースはそれぞれの地域で少なくないのかもしれませんが、専従に相談することが「時間と労力のムダ」なことはわかり切っています。
 まして、党中央は論外です。末端の苦労や悲しみなんて微塵も知らずに空調の効いた専用ルームで千年至福王国幻想を構想・執筆しているのでしょうね、延々と。