「さざ波通信」は、共産党の改革を目的としています。したがって、共産党を否定する新党構想は「さざ波通信」の目的からそれることになります。
しかし、共産党の改革をつきつめていくと、新党という選択肢があるのも事実。そこで、新党構想についてすこしだけ触れさせてください。
まず、どうして共産党改革から出発して、新党構想に至らないのでしょうか。
ひとつは、「一国共産党」というまちがった考え方から脱けだせないこと。ふたつめは、過去につくられた共産党系の新党がいずれも結果として失敗したこと。みっつめは、新党には人手も資金もかかるのでむずかしいと考えられていること。
ほかにも理由があるでしょうが元党員・元支持者のあいだに、「新党をつくろう」という機運がいまのところ芽生えているとは思えません。
ただ、眼を共産党から離すと良し悪しは別にして新党が「ブーム」となっています。これは、既存の運動や政党活動がゆきずまり、おおきな転機をむかえているからでしょう。はっきりとは現れていないとはいえ、ほんとうの意味での「国民新党」が求められていると思います。
また、元党員や元支持者のほとんどは、なんらかのかたちで「社会に役だちたい」と考えているはずです。元党員・元支持者の熱い献身性、理論性、公平を望む思いなどは、きっと新党に寄与するでしょう。
本来は共産党がそのエネルギーをもっとも発揮させなければなりませんが、すでにない物ねだりとなっています。
では、どうしたら新党がつくれるのでしょうか。
第一は、人手も資金もすくない方法を研究すること。おおくの人が気づいているやり方があります。コロンブスのタマゴのようなものです。
問題はその次です。サプライズがあるのですが、新党機運がでてこないと空理空論となってしまい提案する意味がないので割愛します。
第二は、政党活動に思想・信条を持ち込まないこと。もちろん共産主義もふくまれます。特定の思想や宗教観があっては国民の大多数に支持されません。とうぜんですが、個人としての考え方は自由です。
第三は、特定の階級、業界、団体などに依拠しないこと。理由は前項とおなじです。ただし、推薦、連帯はありえます。
第四は、具体的な政策で一致するということ。その基本は「弱者優先」です。まちがっても「弱者救済」と誤解しないでください。
構想を現実的なものにするには、有志の方々といろいろと知恵をだしあっていくことが必要となります。「さざ波通信」にはなじまないテーマかもしれませんが、一石になればと一端を述べました。