大阪市は大阪城公園と靱公園のホームレスの人たちを「世界バラ会議」が開かれるなどの理由で、「行政代執行」と言う権力を行使し実力排除した。
場所の違う公園と言え、テント生活の男性に対し公園を住所として認め、再就職や健康保険への加入への道を開いた27日の大阪地裁の勇気と人権感覚あふれる判決とは雲泥の差がある。
確かに「パラ公園」は手入れの行き届いた見ごたえのある公園である。
しかし今回の暴挙は、ホームレスの人々が実際に住み、他に行くところがないという厳しい現状を覆い隠し、排除するためのものだ。
ホームレスの人々がべつに「世界バラ会議」を妨害しようとしたわけでもない、逆に言えば厚遇問題で混乱する大阪が、多数のホームレスの人々が存在する大阪そのものが、「真実の大阪の姿」なのだと世界に指し示す事こそが必要ではないのか。
大阪のホームレスの人々の存在は誰もが知っている事だ、その真実を隠し、姑息な暴力で人々を排除したところで何の解決にもならない。
大金を使って市長の辞任と再選挙当選などと言うペテンを弄した関根市長が「改革者」などであるわけがない。
排除されたホームレスの人々は抗議活動を続けている、また区役所には「公園を住所に」と申請する人々が押しかけている。
案外こういう行動こそ、新しい可能性を切り開くものになるかも知れない。