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ヴィッキーさんへ

2006/01/08 パルタ 30代

 先に死者が出たのは革マル派です。といっても、これを言い出したら、また再反論が来るでしょう。先に死んだのが革マル派であっても、先に死を直感するような暴力を振るったのは革マル派の方かも知れない。水掛け論になりそうなので、バルカン半島に習って左翼共通の歴史教科書づくりを目指した方が良いだろう。
 出身大学の自治会執行部は革マル派であったので革マルサイドでしかモノを見ることができなかった。上の偏差値の大学に行くと、寮によって支配党派が赤ヘルだったりアナだったりする訳だが、私の出身大学クラスの大学では、早大や京大と違って一大学一セクトなので左翼といったら一つしかない。
 私は中核派や解放派を最悪の内ゲバ集団であり、半分本当に権力の走狗だと思っていた。ところが、インターネットでは逆に反革命マルサイドの情報が大半で、左翼といったら反革マルなので内ゲバを逆の方から見ることもできるようになった。私の最悪の内ゲバ殺人集団中核・解放両派と革マル派のイメージがそのままインターネットの左翼では逆さまになっている訳。お陰で大学時代には知り得なかった国労・全共闘における革マル派の反動的役割を学ぶことができた。
 ただ、それを差し引いてネットで得た知識を持っても、やはり中核・解放両派が最悪の内ゲバ集団であるというイメージは覆ることはできない。中核派はやっていることが小西、角田、白井氏らへのテロ襲撃、インターへの襲撃などあまりにもひどすぎるからだ。解放派に到っては、完全に自滅に向かっているので、仮にネットで革マル派のイメージが下げることがあっても、それによって中核・解放両派のイメージが上がることは永久にない。革マルサイドに立たずとも、両派が殺戮集団であることは疑いない。
 世の中には、「Aが悪・偽である、よってBは善・真である」という図式は成り立たず、ただ単に両方とも悪・偽だと認識できるようになることもあり得る。Aに対する不信の増加が、即Bへの信頼増加にはつながらないのである。中国に対するイメージの悪化が日本右派への信頼増加に決して直接はつながらないのである。両方とも悪であろう。
 ちなみに共産党民青がセクト集団でしかないことは、大学時代からわかっている。革マル学生が沖縄復帰直前に琉球人民党に虐殺されたという事件を大学時代に見たことがある。ネットで会った左翼は竹中氏以外はほとんど反革マルであるが、民青=当局派という図式自体は一緒であり、共産党のイメージ自体はネットをやる前の大学時代から変わってない。
 今回も共産党は新社会党の共闘の申し出を解同との関係などを理由に拒絶した。現在の反動攻勢の中で未だにセクト主義的に自党派のことしか考えない共産党にはあまり期待できない。
 反スタを掲げていても、日本左翼は本質的にはスタが多いように思う。私の子供の頃は知らない人にも挨拶をする気持ちの良い子になろうと教わった。今やテレビ番組で小学生が女性占い師に「笑顔で挨拶するな。知っている人でも警戒しろ。なめられるぞ」と叱られる程殺伐とした世の中になっても、大人達は日本の子供達の将来より狭い利害確保の方に未だに興味がある者が多いのである。 中国の環境汚染は国境を越えて問題となっており、生態・生命レベルで脅かされているというのに、未だに日本左翼の問題意識は国内の自分の身の周り四畳半の利権にしか興味がない人も多いのである。このままでは、ああだこうだと論争している間にまた戦時中に逆戻りだろう。
 しかし、実際は70年代でも十分にそれは言えることだったと思う。あの当時でも、すでに日本と人類は危機的状況になっていた。70年代の危機は根本的に何ら解決されず、90年代になって益々深刻化してきたのだ。共産党も日本左翼も日本人(日本民族ではなく日本列島の住民としての)、というより人間、というより生命として危機感を持って生まれ変わって欲しい。日本の子供の置かれた危機に比べ、日本左翼の感性はあまりにも旧態依然で干からびている。
 一体、この国の参謀本部は戦争終結直前の爆撃機撃墜のための竹槍訓練の最中に何を守るために議論していたのか?この国の左翼の古びた感性ではもはや全てが手遅れではないのか?小学生が笑顔を奪われ、恐怖に引きつるこの国を世界地図で見れば、何と小さいか。