民主集中生さん、新党構想、興味深く読ましていただき ました。
人文学徒さん、ご意見ありがとうございました。
紹介していただいた「日本共産党の惨状の本質に関わって」
「日本共産党の全体像をこんなふうに変えてみたい」、またそ
れとの関連でさつきさんの「民主集中制を無くさなければなら
ない理由」も読みました。伊里一智さんの『気分はコミュニス
ト』を当時熱心に読んだことを思い出し、懐かしく感じました
。
人文学徒さんが願う党のあり方と、民主集中生さんの新党構
想との間には違いはあれど、本質的には通じ合うものがあるよ
うに思え、興味深く思いました。
人文学徒さんのぼくの投稿(「民主集中生さんの意見に同意
」)に対する意見は、情緒的な表現が多く、なぜこのような意
見になるのか理解できないところがありました。ごめんなさい
。
ぼくの投稿の趣旨は、日本共産党の内部変革の可能性はない
というものです。これに対して「それでも、日本共産党には期
待しています。それは40年の経験から、生活営為面での党員
たちには日本の宝がいっぱいいると考えるからです」と述べて
いらっしゃいます。
この「さざ波通信」の党員欄に投稿している人たちは、日本
の変革を真剣に考えていらっしゃる方々だと思っています。そ
うした方々を含め「(党員の中には)日本の宝がいっぱいいる
」という考えには、いっぱいかどうかはともかく、同感します
。
しかしながら、日本の宝がいっぱいいるからといって、党の
内部変革が可能である理由にはなりません。それは人文学徒さ
んの「日本共産党の惨状の本質に関わって」を読めばわかる通
りです。
党外から見て、日本共産党が変わるチャンスはたくさんあっ
たと思います。原水禁の統一問題、小田実さんのインタビュー
記事を契機とする民主文学の事件、田口さんの問題提起、ヨー
ロッパ共産党の内部変革、東欧民主革命、ソ連崩壊。そうした
おりおりに日本共産党が取った態度は、説明するまでもなく教
条主義そのものであり、党と党外の垣根を高くするばかりでし
た。
その結果、変革を熱望する党員、変革のオルタナティブを提
起するような学者党員は党から去り、日本の社会を変えてくれ
るのではないかと共産党に期待した国民は失望し、たった一票
を入れるということすらやめるようになったわけです。
日本共産党凋落の本質は、権力の攻撃ではなく、共産党自ら
が選んだ道(自己閉塞の道)だったと思います。
その間、日本の社会はどうなったのでしょうか。その象徴は
年収300万円世帯の急激な増加、身分不安定な派遣社員・パ
ート社員の増大です。若者のホームレスの悲惨な実態を紹介し
た投稿もありました。お金がなく修学旅行に行けない高校生ば
かりか、就学支援を受けている小中学生の数も増大しています
。
つまり、組織から見放された下層階層が増大しているのです
。
私の付き合いが狭いゆえでしょうが、知り合いの党員は収入
が安定した公務員、教員などが多く、平和問題、憲法問題には
敏感ですが、年収300万円世帯の実態についてはおよそ鈍感
です。
下層階層の増大の責任は政府自民党・公明党にあり、日本共
産党にはありません。
しかし、唯一の変革の党を自認し、その党に期待した国民に
は責任があります。
ところが、日本共産党はその責任に無自覚だし、党内外から
の批判にはきわめて鈍感です。先日の党大会で「マスコミから
相手にされない」ことを凋落の原因として言及していましたが
、笑止そのものです。党勢拡大のみを壊れた人形のように言い
続ける党は報道する価値がありません。党勢拡大なかでも赤旗
拡大は中央委員を含め専従職員の給料を確保するためと一般紙
の記者は見切っています。
日本共産党の内部変革を求め、そこに日本の変革の可能性を
期待する考え方を否定するものではありませんが、しかし、田
口さんの問題提起からもう20年以上も経っている(うちの子
どもも20歳を越えた)というのに、日本共産党は保守的にな
るばかりです。一部の党員の方が熱望していた不破哲三さんの
議長退任が決まりましたが、何かが変わるわけではありません
。
日本共産党の内部変革を求める発想は私には保守的に映りま
す。社会全体の劣悪化を食い止めるためには党員元党員(日本
の宝)が加わるような新しい変革の組織が必要だと思うのです
。
それにはどうすればいいのか、方策が浮かばないから悩むば
かりです。
民主集中生さんが語られた新党構想の条件には概ね賛成です
。ただ、わからないのは「弱者救済」ではなく「弱者優先」と
されている点です。ここにどのような違いがあるのでしょうか
。また、新党構想に世界的な視野が入っていないことが気にか
かります。この点についてはどのように考えていらっしゃるの
でしょうか。
資本がグローバル化している今日、日本だけの変革を考える
ことは世界の人民からみれば保守そのものだと思うからです。
中国はナイジェリアの石油利権の45%を確保しました。今
日のニュースではその油田に対して反政府組織が破壊活動を行
いました。こうした事実を知れば正直、どのように構想すれば
いいのかわからなくなります。
(追記)いまの日本共産党は他党や他組織との共闘、統一戦線 問題のレベル以前の段階に戻っており、変革の主体性そのもの が問われているような状況にあります。主体のないところに共 闘問題は発生しません。新社会党との共闘拒否に苛立つ気持ち はわかりますが、憲法問題を含め日本のどうしようもなくなり つつある状況に抗するには、どうすればいいのか、知恵を出し 合うしかないと思うのです。
「内部変革か新党か」の投稿に事実の間違いがありました。訂正してお詫び申し上げます。中国がナイジェリアの石油利権の45%を確保したというのは間違いで、正しくは<中国海洋石油総公司の香港子会社「中国海洋石油有限公司」(香港上場)がナイジェリア・オイルマイニングリース海底油田の開発権利45%を買収した>(出典はサイト中国情報局)