共産党指導部は、安保条約棚上げ論や安保条約下での自衛隊活用に言及していますが、1950年以来この半世紀間にアメリカの権益を侵すと見られた政権にどれだけ直接・間接(傭兵を使用)して、軍事介入をしてきた忘れたのですか。とりわけ、中南米では、キュ-バとベネズエラ(チリは民主政権が復活したが)、以外は全ての政権が崩壊させられている。例を列挙してみよう。
グアテラマのアルベンス左翼政権、CIA支援の傭兵の進入により倒壊
キュ-バのカストロ政権打倒をねらい、アメリカの傭兵がキュ-バのプラヤヒロンに進入するも、撃退され失敗に終わる。
ブラジルの民族主義的グラ-ル政権、CIAの支援を受けた軍部により打倒される。
ドミニカのボッシュ民族主義政権、カ-マニョ大佐を指導者とする民主勢力、米軍侵攻により掣肘される。国連で非難される。
ボリビアのト-レス左翼軍事政権、CIAの支援を受けた軍部ク-デタ-により倒壊
チリのアジェンデ政権、CIAと呼応したビノチェットの軍事ク-デタ-により倒壊
グレナダのモ-リス・ビショップ左翼政権、米軍侵攻により倒壊、国連で非難される。
パナマ民族主義政権、米軍侵攻により倒壊。国連で非難される。
ニカラグア、サンディニスタ政権、CIAの傭兵コントラとの長期干渉戦争により経済が疲弊し選挙で敗北、下野する。ハ-グ国際法廷で非難される。
ベネズエラのチャベス左翼民族主義に対し、アメリカが支援したク-デタ-が勃発するが失敗に終わる。
中南米以外でも、ベトナム侵略、カンボジア侵攻、ラオス侵攻、レバノン空爆、リビア空爆、イラク湾岸戦争、ソマリア侵攻、ス-ダン空爆、アフガニスタン空爆、侵攻、コソボ侵攻、リベリア侵攻、イラク侵攻(朝鮮戦争は、北朝鮮が先に侵攻したので、除く)
アメリカの関与した戦争は、枚挙の暇がありません。
このような、侵略と干渉を繰り返しているアメリカと軍事条約を結んだまま、一体、どのような政権を作ろうと言うのか。
アメリカの権益を侵す政権ならば、必ず、干渉して来るだろう。
アメリカが、許容出来る政権ならば、そんな政権に加わる必要がどこにあるのか。
安保条約の棚上げと安保条約下での自衛隊容認は、何もしないか、流血の惨事を見るかのどちらかしかありえない。
アメリカの侵略に加担する政権に加わるのは、改良主義であり、共産主義運動の原点を否定するものである。