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やっぱり松下お前もか、松下電器の大工場誘致の実態

2006/03/12 寄らば大樹の陰 50代 苦闘 するフリーター

 家電メーカーの勝ち組ナンバーワンで、薄型テレビ市場 で圧倒的なシェアを誇り、いわゆるV字型復活を遂げた松下電 器が、昨年9月に兵庫県の尼崎に大きなプラズマ工場を建設し た。
 阪神工業地帯の中心に位置し、かつての誇りある「栄光の工 業都市尼崎」から「赤字再建都市」状況に転落している尼崎に とって、この松下電器大型工場の進出は久しぶりの朗報であり 、行政も市民も「雇用も税収も」と大いなる期待を寄せていた 。
 ところが稼動した第3工場の従業員800人の内のなんと4 50人が派遣採用、その他350人は他からの転入だったので ある。
 既成工場の不況不振と人口減、高齢化に悩んでいた尼崎にと ってはその期待を裏切られたこととなる。
 結局、松下電器は県の支出する一人当たり60万円から12 0万円の雇用補助金をしっかり確保した上で、「正規雇用ゼロ 」と言う資本の論理を貫徹したことになる。 このところ他の地区でもメーカーの工場誘致、進出が大々的に 打ち出され、行政から巨額の各種補助金を貰い受けながら、実 質的には地元の雇用改善には何の役にも立たないケースが多発 している。
 街角の求人情報誌にデカデカと載せられている「大手企業の 採用」情報の大半は、時給850円や1000円の派遣か請負 が多いのである。
 3月末で退任する経団連の奥田会長と、小泉・竹中構造改革 路線の労働者潰し、低賃金化策動をいかに阻止していくか、今 年の春闘でも問われている。
 もの言わぬ労働組合、ストライキすら出来なくなった労働組 合の存在価値とは何なのか聞いてみたくなった。