関西生コンの戦い
関西生コンの武さん・門真市議の戸田さんの釈放は当然です
がやはり嬉しいかぎりです。
検察は次のように”事件のあらまし”を述べている。
「昨年(04年)10月、連帯労組の被告は、大阪市西淀川区の生
コン会社に対し、生コン業界団体である「大阪広域生コンクリ
ート協同組合」へ加盟させようと計画。加入を拒む同社の敷地
内に宣伝カーで乗りつけ、ミキサーカーの進行を阻むなどの業
務の妨害をした」
「被害企業を協同組合に加入させることで、連帯労組の影響
力拡大をねらった。」
一体これのどこが長期拘留の理由になるのであろうか。しか
も戸田議員に対する関西生コン労組が金を渡したことが追加拘
留の理由になっていました。そしてやっと仮保釈されたのです
。
周知のごとく、公共事業の予算が近年削減されてきたことが
ゼネコン企業の深刻な不況を招き、生コン需要が激減する中で
生コン業界の熾烈な生き残り競争があり、安売り競争になろう
としていました。それは労働者の低賃金と過重な労働を強制す
るのと同時にセメントの水を増やすという事をして利益を確保
しようとする企業がでてきたのです。水増しセメントをシャブ
コンと言うのですが、これは非常に危険な結果を招きます。そ
れに対して関西生コンは「大阪広域生コンクリート協同組合」
を作り各企業に加入させて価格協定を結ばせ、労働者の利益と
不正なシャブコン納入を防いできたのであり、それに加入しな
い企業に対して加入を強く求めるために宣伝カーを乗りつけた
。実際そのくらいのことをしなければ各企業の共倒れと劣悪な
セメント工事の結果と大事故につながりかねないのです。これ
は阪神大震災のときの高速道路倒壊のときにいかにコンクリー
トが劣悪であったかは「コンクリートが危ない」岩波新書で科
学者が明らかにしてきたことであり、耐震建築問題で姉葉等の
問題でも指弾を受けている事態です。
だから関西生コン武健一委員長は国から表彰状こそ貰うべき
であるのに逮捕、長期拘留とは許されてはならないことです。
階級的労組の立場に立って戦いの先頭にたってきた関西生コン
労組に対する、改憲という戦争の時代に労働組合が抵抗するこ
とを恐れる権力の予防弾圧であり、全労働者に対する見せしめ
だったのです。この弾圧もまた憲法違反なのです。これから裁
判闘争のなかで弾圧の不当性が明らかにされていくでしょう。
そしてこの釈放という勝利がさらに関西生コンの戦いを強める
でしょう。。
雑誌「世界」2006年、2月号に「生コン労組は何故弾圧され
たか」という特集があります。