あなたが引用した不破綱領の61年綱領の該当部分をまず引用してみよう。
以上の全体からでてくる展望として、現在、日本の当面する革命は、アメリカ帝国主義と日本の独占資本の支配ー二 つの敵に反対するあたらしい民主主義革命、人民の民主主義革命である。
労働者階級の歴史的使命である社会主義への道は、この道をとざしているアメリカ帝国主義と、日本の独占資本を中心とする勢力の反民族的な反人民的な支配を打破し、真の独立と政治・経済社会の徹底的な民主主義的変革を達成する革命をつうじてこそ、確実にきりひらくことができる。
当面する党の中心任務は、アメリカ帝国主義と日本の独占資本を中心とする売国的反動勢力の戦争政策、民族的抑圧、軍国主義と帝国主義の復活、政治的反動、搾取と収奪に反対し、独立、民主主義、平和、中立、生活向上のための労働者、農民、漁民、勤労市民、知識人、婦人、青年、学生、中小企業家をふくむすべての人民の要求と闘争を発展させることである。そしてそのたたかいのなかで、アメリカ帝国主義と日本独占資本の支配に反対する人民の強力で広大な統一戦線、すなわち民族民主統一戦線をつくり、その基礎のうえに独立、民主、平和、非同盟、中立の日本をきずく人民の政府、人民の民主主義権力を確立することである。略
憲法改悪に反対し、憲法に保障された平和的民主的諸条項の完全実施を要求してたたかう。
党は、自衛隊の増強と核武装など軍国主義復活に反対し、自衛隊の解散を要求する。
天皇主義的、軍国主義的思想を克服し、その復活とたたかう。売国的で反動的な暴力団体、軍国主義的団体と政治テロの根絶を要求する。
アメリカ帝国主義と日本の反動勢力が人民のうえにおしつけているいっさいの弾圧諸法令、弾圧諸機関を撤廃し、軍国主義と権利抑圧の立法に反対し、人民の民主的権利の拡大、諸制度の民主化のためにたたかう。
党は、社会の諸方面にのこっている半封建的なのこりものをなくすためにたたかう。略
この闘争において党と労働者階級の指導する民族民主統一戦線勢力が積極的に国会の議席をしめ、国会外の大衆闘争とむすびついてたたかうことは、重要である。国会で安定した過半数をしめることができるならば、国会を反動支配の機関から人民に奉仕する機関にかえ、革命の条件をさらに有利にすることができる。
党は人民を民族民主統一戦線に結集し、その基礎のうえに政府をつくるために奮闘する。この政府をつくる過程で、党はアメリカ帝国主義と日本独占資本の利益を代表する政府の打倒のために一貫してたたかうが、かれらの支配を打破していくのに役立つ政府の問題に十分な注意と必要な努力をはらう。そして、一定の条件があるならば、民主勢力がさしあたって一致できる目標の範囲でも、統一戦線政府をつくるためにたたかい、民族民主統一戦線政府の樹立を促進するために努力する。
民族民主統一戦線のうえにたつ政府をつくることは、アメリカ帝国主義と日本反動勢力のあらゆる妨害に抗しての闘争である。この政府が革命の政府となるかどうかは、それをささえる民族民主統一戦線の力の成長の程度にかかっている。
民族民主統一戦線政府を革命権力につよめる土台は、当面するこの人民の民主主義革命の目標と任務にむかっての、民主勢力の広範な統一と大衆闘争の前進であり、それが発展すればするほど、アメリカ帝国主義と日本反動勢力を孤立においやり、かれらの妨害をふせぎ、これを失敗させることが可能となる。
党と労働者階級の指導的役割が十分に発揮されて、アメリカ帝国主義と日本独占資本に反対する強大な民族民主統一戦線が発展し、反民族的・反人民的勢力を敗北させるならば、そのうえにたつ民族民主統一戦線政府は革命の政府となり、わが国の独占資本を中心とする売国的反動支配をたおし、わが国からアメリカ帝国主義をおいはらって、主権を回復し人民の手に権力をにぎることができる。
労働者、農民を中心とする人民の民主連合の性格をもつこの権力は、世界の平和、民主主義、社会主義の勢力と連帯して独立と民主主義の任務をなしとげ、独占資本の政治的経済的支配の復活を阻止し、君主制を廃止し、反動的国家機構を根本的に変革して人民共和国をつくり、名実ともに国会を国の最高機関とする人民の民主主義国家体制を確立する。
61年綱領と不破綱領を比較した場合、70年代に掲げられた民主連合政府と民族民主統一戦線政府の区別を曖昧にし、権力の奪取及び旧支配機構(軍事機構、官僚機構)の粉砕解体を曖昧にし、大衆闘争の役割が欠如しているなど改良主義・議会主義に陥っていると思いますが。