いつもこのサイトをROM専ながら拝見している者です。よ ろしくお願いします。
私はかつて党籍を持ち、故あって党を辞めたものであるが、 共産主義思想にはいまだに「シンパシー」を持ち、特に共産系 と言われる各種の集会やデモなども可能な限り参加している。 当然、赤旗を購読し、選挙でも共産党に一票を投じている支持 者ではあるので、この日本社会の中での左翼勢力、とりわけ共 産党には、その奮闘を期待するものである。しかしながら、そ の綱領や規約を含めた方針・組織運営については全面的に賛同 している訳ではなく、であるが故に離党したわけであるが、労 働組合活動を軸足においた非党員左翼という立場で生きている ものである。
筆坂氏の著作をきっかけにして共産党の組織問題が「世間」
を賑わしているようである。
そんな中で、党員投稿欄において、「悩める青年党員」氏の
一文を見つけ、柄にもなく投稿しようと思った。共産党の退潮
著しい要因の一端を氏の投稿に見た気がするからだ。
それは筆坂氏の著作に対する評価でもなく、また、毎度繰り
返し語られる中央「患部」の「無能」ぶりや、硬直・高齢・官
僚化した組織問題でもなく、若手党員の党員資質の問題である
。悩める青年党員氏が希う「物好き」な人間の一人として意見
を述べる。
青年党員氏の投稿を読む限り、彼が真面目で実直な党員なの
であろうこと、共産党の「再生」を強く願いかつ切実に悩んで
いる(絶望に近いのかもしれないが)であろうことは良くわか
る。おそらく共産党の平均的な(青年)党員の中ではその意識
からしても「良質」な部類なのだろう。
しかし、真面目な若い党員に良く見かける、「他者依存」体
質と呼ぶべき傾向全開の投稿というのは、読んでいて、甚だ情
けない。彼は問う。
>同志の皆さん、僕はどうするべきなのでありましょうか。
さっさとこの党を見限って、離れてしまうほうが賢明なので しょうか。
私は離党者なので、「同志」ではないかもしれないが、こと
もあろうに共産党員たるものが、公衆の面前で恥ずかしげもな
くこんな文章を投稿するのである。
おそらく、これを読む支配層の人間は、密かにほくそ笑むだ
ろう。共産党も「落ちるとこまで落ちた」と。それはともかく
、さっさと見限るべきなのかもと思いつつも、それができない
状況の中で葛藤しているのだろうが、しかし、見限ることがで
きないのであれば、党に留まり党の改革に努力していく他ない
ではないか。
そんな簡単なこともわからないとは笑止千万である。と切り
捨てればおそらく氏は「そんな単純なものではない」と反論す
るかも知れない。が、仮に「そんな単純な問題ではない」ので
あれば、そんな悩みに、回答などないのである。心あるものは
皆、その出ない答えを出そうともがいているはずである。それ
を
>どうか僕の悩みを解決する方法をお答えして下さる
などと言う。
世間知らずとはこのことをいうのであろう。あるいは、社会
における具体的な「闘い」の場面に直面したことのない人間な
のであろう。少なくとも実社会においては、こんな泣き言は通
用しないのである。
「患部」の言うことを鵜呑みにし、自ら考えようとしない「
同志」を批判する青年党員氏自体が、自分の進むべき道につい
て、自分で考えようとせず、他者に下駄を預ける態度を取ろう
とするのである。これを他者依存と言わずしてなんと言うのか
。
まともな人間なら、「こういう打開策でいきたいと考えてい
るがどうか」とか、「こういう闘い方をしたいがどうか」とい
うのが、まっとうな問いかけである。困難に直面した時、自ら
考え、自ら行動しようとしない者に、救いの手は差し伸べられ
ないのだ。自立した個人の連帯というのはそうしたものである
。
こんなことに気づかない手合いが共産党員を名乗るのである
。共産党の危機は、まさにここにある。若手の青年党員にして
この体たらくであれば、推して知るべしと言うほかない。
少なくとも、悩める青年党員はもっと実社会で揉まれる必要
がある。特に、自分の足元において、闘いの経験を積まなけれ
ばならない。自分の周りを見渡せば、困難な状況に対して果敢
に闘っている人間がいるはずである。そうした人々と共に闘え
。社会人ならば、労働組合運動に身を投じるのがよろしかろう
。経営者と対峙するというのは、闘いのあり方としては最も具
体的かつ実態的であって、党員として実りある経験になるであ
ろし、党改革について悶々となどしてられないはずである。
身近なところで、労働者・庶民の利益を守るための闘いに参
加することで、自ずと道も開けてこよう。その時、党員として
あることが、貴兄にとって必要なことなのかどうか、必要であ
るならば、より良い党であるために自分が何をするべきか改め
て考えみたときに、現在のような、情けないあり方ではなくな
っているはずである。
さて、悩める青年党員氏よ、私はかくも失礼なまでに、貴兄 をコケにした。コケにされた君はどうする。性懲りもなく、自 分の進むべき方向を誰かにご教示賜るか?それとも自分の進む 道を自分で勝ち取るか、選ぶのは君しだいである。