それでもなおかつ、万一、中立日本の国際的保障をも無
視して侵略が合った場合はどうするかという問題が提出されえ
ます。仮定の問題ですが、そうしたさい、すべての民族、国家
がもっている自衛権にもとづいて、民主連合政府は、日本の中
立を保障している諸国民と政治的に連帯し、国民とともに侵略
者に断固抵抗するでしょう。
このような事態は、現行憲法があまり予定していない事態で
はありますが、自衛権が、国家が自国の主権または自国民に対
する急迫不正の侵害をとりのぞくためにやむをえず行動する正
当防衛の権利であり、主権国家の基本権の一つとしての自衛権
が憲法第9条によっても否定されないことは、すべての憲法学
者や国際法学者もみとめているところです。
このような急迫不正の侵略にたいして、国民の自発的抵抗は もちろん、政府が国民を結集し、あるいは警察力を動員するな どして、この侵略をうちやぶることも、自衛権の発動として当 然であり、それは憲法第9条が放棄した戦争や武力行使でもな く、同条で否認した交戦権の行使や戦力保持ともまったくこと なるものです。
憲法第9条をふくむ現行憲法全体の大前提である国家の主権 と独立、国民の生活と生存があやうくされたとき、可能なあら ゆる手段を動員してたたかうことは、主権国家として当然のこ とであります。この立場は自民党の解釈改憲の立場とはまった く無縁のものです。 (第12回党大会 民主連合政府綱領提案についての上田耕一郎幹 部会員の報告)
この文章の可能なあらゆる手段に自衛隊を含まれていない事
は明らかではないか。
ましてや、安保解消前の自衛隊活用なる不破の妄言は、戦時
国債に賛成した、ドイツ社会民主党と同様の改良主義に陥った
と断言せざるを得ない。
これは、共産主義運動のの原点を否定するものである。
安保条約は日本を守るためのものではなく、アメリカ帝国主
義の支配と侵略のためのものであり、この条約が存在する限り
、自衛隊はアメリカ従属下の反動的軍隊であり、戦争の原因は
日米支配層自体が作り出したものにすぎない。
それを無視する「安保条約下での自衛隊活用」なる不破の言
動は絶対に許されるものではない。