「平和共同候補」の問題に集中すべきと思いながら、こちらもまた、時宜を逸しないようにと思い、書かせていただきます。
長壁さんの6/15の投稿で「9.11のまやかし」について書かれたことに澄空さん(6/20)が異議を唱えられました。私も澄空さんの意見に賛成です。この「9.11まやかし説」は、かって全国ネットのテレビ番組で採り上げられたこともあって、無視できない数の日本人(特に「反米サヨク」の一部)が信じるようになったのではないかと思います。かって「阿修羅」でも議論が沸騰していたようです。
数年前に親しい共産党員からこの説を信じていると聞かされたことを思い出します。その時は議論する時間的余裕がなかったのですが、共産党の中では、そういうテレビ番組を見そうにない人にまで(口コミで?)話が広まっているのかと、暗澹たる想いがしました。しかし、澄空さんの書き込みで、そうではないらしいと分かり、少し安心しました。
米国にかかわる類似の「まやかし説」に「アポロは月に着陸していない」というのがあって、「9.11のまやかし説」とセットで信じている人が多いようです(長壁さんはそうではないと思いますが)。「アポロまやかし説」の方は、月の研究に関係する世界中の科学者達がまじめに反論したこともあって、最近ではなりを潜めていますが、「9.11まやかし説」の方は、直接的に「科学の世界」のことではないだけに、後世まで尾を引く気配です。
どちらの「まやかし説」も、いったい何人の関係者に口止めをしたら世界を欺けるのかについて、そして、それがバレた時に、米国の権力機構にとってどれほど巨大なリスクが生じるのかについて想像力を働かせれば、信じるに値しないものであることがわかります。
かって「科学的社会主義」討論欄でHegelさん(2003/2/11)は「NASAは、得た情報や科学的知見を全面的に情報公開しているのだろうか。そもそも、NASAはどのような組織なんだろうか。」と、米国の公的研究期間の秘密主義を憂う投稿をされていましたが、NASAに関する限り、研究成果についてはほぼ100%オープンで、世界中の研究者を共同研究者として受け入れています。もちろん、研究成果でははなくて、ロケット技術など、技術的な側面についての機密事項はありますが。
あの、機密の砦である、核兵器研究で有名なロスアラモス研究所でさへも、兵器科学とは無縁な一般の科学研究のために、日本やヨーロッパの大学などから共同研究者を受け入れています。ここでは12,000人程の研究者・職員が働いていましたが、最近(特に2003年以降)、ずさんな核廃棄物管理が発覚したり、とんでもない機密漏洩事件が相次いだりで、とうとう2004年7月、研究所は活動停止に追い込まれました。
アメリカとはそういう国です。世界を欺いて9.11をでっち上げるような、一糸乱れぬ緻密な作戦行動が実行できる国ではありません。野蛮なイラク侵略戦争をしかけ、ベトナム戦争の二の舞を演じるような、そんなズサンな国です。だから、あっけらかんと人が殺され、世界は不幸なのだと思います。最近、椎名誠さんの「春画」(集英社文庫)を読んで、アメリカの別の一面も意識するようにはなりましたが・・・