長壁さんが「……映像の穴が小さいだの何だのは、今は、映像そのものは今の技術でどうにでもなるもので、疑いだしたら、それこそ、逆陰謀論も成り立つのです。私は、そういった事実の検証に重きを置くものではありません」(「さざ波を拠点にグローバルな視点を持ちたいと思います」党員用投稿欄・2006/07/06)とおっしゃっているので、もう多くを語る必要はないと思いますが、私はこのテーマについてはこの投稿を最後にできれば、と思っています。
911陰謀説をめぐっていくつかの討論がありました。私も遅ればせながらネットで検索しいくらか調べてみました。911をどのようにみるかという点についていえば、さつきさんが整理して下さったものに、陰謀説、やらせ説があります。この他に通説つまりアメリカの公式発表=アルカイダによるテロ説がありますから、3つに分類することができます。
陰謀説についてはいくつかあるようですが、それぞれを詳細に検討するにはあまりにも膨大な時間がかかりそうですからやめておきます。興味がある方はネットで検索して参照して下さい。
長壁さんの「飛行機で突入したテロリスト全員が生きていた」という言及は、私は意味がくみ取れないまま通り過ぎましたが、澄空さんの反論によれば“偽名を使っていた”ということのようです。ただし、私が見た陰謀説の中には「ハイジャックされたとする旅客機は別のところに行かせ(隠し)、旅客機に見せかけた別の航空機をWTCに突入させた」という説がありました。この説によれば、突入した航空機は無人であり、無線操縦が行われていたということです。この説では航空機には人が乗っていなかったことになります。
ちなみにこのHPはたぶんアメリカのジャーナリスト(?)が開いたもので、邦訳がついていました。ここにブックマークをつけなかったので、その後、何回検索してもヒットできません。
それなりの根拠を示しているようで、よくぞここまで推理をしたものだと思いますが、果たしてこれを多くの人が信用するだろうかと思わざるを得ませんでした。この説はアメリカ国家権力による典型的な陰謀説です。強大な国家権利力によるシワザですからあるいはできないこともないかもしれませんが、「実行行為が可能かどうか」ということよりも、隠蔽すべき事実、封じるべき「人の口」があまりにも多く、「国家権力による陰謀であることを隠蔽することが可能かどうか」という点で決定的な弱点があります。しかし、同時に通説=公式発表に対する多くの疑問があることもまた事実です。長壁さんがおっしゃるように「何よりも9・11のテロはあまりに多くの謎が未解決のままである」(党員用討論欄「テロを待ち望むお笑い日本国家」2006/06/02)というところだと思います。
侵略者や権力によるウソや陰謀は歴史上いくらでもあります。もっとも近いところではイラク戦争の開戦理由「フセイン政権が大量破壊兵器をもっている」がその典型です。ベトナム戦争でのトンキン湾事件、日中戦争における日本軍の謀略などあげればおそらくきりがないでしょう。アメリカによるアフガニスタンやイラクの侵略統治に関する報道にしても侵略者に都合よくデフォルメされたものが多いと考えることは、これらを見る上で常識に属する部類のことです。だから、私は侵略者や権力の側からもたらされた情報は鵜呑みにしないことにしています。
911特にWTCに限っていえば、私もマスメディアの伝える情報で考えるほかないのですが、旅客機が突入したこと、2つの巨大なビルが崩落したことなどは、どのように考えても疑うべき根拠のない事実だろうと思います。
もし、911がアメリカ権力中枢による陰謀だということが明らかになれば、ブッシュ政権の命脈はたちどころに尽きるでしょう。イラク戦争もあるいは劇的に展開してアメリカ軍の撤退という事態になる可能性が大きいでしょう。「1日も早くイラク戦争を終わらせたい、アメリカ軍を撤退させたい」とする立場からは、陰謀説に飛びついて、劇的な展開を期待したいでしょうが、そういう可能性、つまり「911がブッシュ政権中枢による自作自演であったこと(さらにそれが白日の下に明らかになること)」はおそらくありえないことです。この願望は「ない物ねだり」に等しいのです。
長壁さん
相変わらず、旧い黴の生えた土俵で正攻法でものを言っていても、敵は痛くも痒くもないのです。論理の通じない相手に、共産党理論をいくらくり返しても、効果がないということです。
澄空さん
陰謀論を広げれば、敵は痛くも痒くもあるとでも思っていらっしゃるのですか? 陰謀論者がアメリカ政府を非難するのは勝手です。もちろん、われわれは彼らと違う方法でやりますが、彼らが自分たちの方法で自分たちの場所でやっている限り私は文句を言いません。しかし、ここは陰謀論者の掲示板ではありませんので、あなたがそれを主張したら、叩かれるのは当然でしょう。
あなたがイラク戦争に関して真実を訴えても、いい加減なウワサの類に基づく主張を繰り返しウソを塗り重ねていくなら、聞かされる方はますます眉につばをつけて聞くしかありません。
侵略と闘うこと、抑圧と闘うことは、いつの時代も「多くの民衆の団結」すなわち正攻法しかありません。それがたとえ「旧い黴の生えた土俵で」あったとしても。特効薬はないのです。一夜にして侵略者を追い出すような権謀術数はないのです。
澄空さんは「アフガニスタンやイラクにおける米軍の侵略者としての実態を暴くのに、わざわざ『9・11』が陰謀だと言う必要はまったくありません」(党員用討論欄・「川上さんへ」2006/06/26)と述べています。私もそう思います。この立場は「かりに911が通説の通りだとしてもアメリカのアフガニスタン侵略、イラク侵略を合理化することはできない」という立場でなのです。アメリカのアフガニスタン侵略、イラク侵略などに反対する立場としては、陰謀論に依拠するよりもある意味でさらに徹底したものといえます。
長壁さん。
映像の穴が小さいだの何だのは、今は、映像そのものは今の技術でどうにでもなるもので、疑いだしたら、それこそ、逆陰謀論も成り立つのです。私は、そういった事実の検証に重きを置くものではありません。(「さざ波を拠点にグローバルな視点を持ちたいと思います」党員用投稿欄・2006/07/06)
それでいいと思います。繰り返しますが、それがたとえ「旧い黴の生えた土俵で」あったとしても正攻法しかないのです。
長壁さんのこれらの投稿に多少とも言及された方は、澄空さん、さつきさん、千坂さんと私です。この中には誰一人アメリカの侵略を糾弾しない人はいないと思います。私は、これらの方々の投稿をいつも安心しながらほぼ共感しながら読ませていただいています。澄空さんには返信したいこともありますが、先の投稿でもご挨拶をしましたのでまたの機会にゆずります。
さつきさんへ。
返信ありがとうございます。最近でもお見受けする投稿者の中では、さつきさんは一番早くからの方ではないでしょうか。以前にも書きましたが、吉野さんとのやり取りが印象的でした。投稿を拝見して、誠実で実証的な討論をされる方だという印象を持っています。たまに、気の弱さというか、あまり闘争的ではないところも感じます。いつか劣化ウラン弾の討論が展開されたとき、さつきさんの説得力のある投稿が討論の帰趨をめぐって決定的な役割を果たしたことを覚えています。明らかにされる必要はありませんが、千坂さんはさつきさんのことを女性と認識しておられるようですが、わたしはたぶん男性だろうと思っています。違っていたら失礼をお許し下さい。今後も健筆を期待しています。
千坂さんへ。
千坂さん。
書き言葉のむこうに、懸命に戦争阻止を願う人物ならば、その意志だけは尊重したいものです。
知識や論理が間違っていても、庶民がしんそこ平和を願うときの熱誠さをわが敬愛する古在由重さんは『草の根はどよめく』と本にあらわしました。
この掲示板で、いわば仲間うちに近いひとびとの相互批判の論理と倫理を確立されるならば、川上真一さんがおっしゃるように、相手の敵に対する批判の力はさらに高まります。
どうぞ、たしかな見識をもつさつきさんが、同性のいさみ足の向こう側にある原動力を理解してあげてください。むろん友好的批判は当然ですけれども。
よく討論を見守って下さいました。感謝申し上げます。「庶民がしんそこ平和を願うときの熱誠さ」……まったく同感です。若いころ、1回だけ古在さんの講演を聴いたことがあります。著作も読んだことがあるのですが、もう忘れてしまいました。覚えているのは、(たしか)40年近く前の「文化評論」に載った対談(鼎談?)のなかで、「私は骨がらみのデモクラットになることを通じてコミュニストになった」とか、「汝の馬車を天につなげ」(聖書の言葉とのこと)などを今でも覚えています。ともあれ論争が激しくなりがちなときに、千坂さんやさつきさんのような落ち着いたしっとりした投稿も貴重だと思います。
やすしさんへ。
過分なおほめの言葉をいただいて恐縮です。
やすしさん。
みなさん昔からの仲間内で交流されていらっしゃるようですが、小生のような新参者とも交流していただければ幸いです。よろしくお願いします。
特に「仲間内で交流」しているわけではありませんが、やすしさんもどんどん投稿して下さい。期待しています。