初めて投稿させてもらいます。ハンドルネーム、サパタ(sapata),75歳、無職です。
06/06/24さつき<「9.11のまやかし」は私もまやかしだと思う>に興味を惹かれました。というのは、最初、ややっこしくって何を言っているのか判らなかったからです。それ以前の投稿をいろいろ読んでみて、それが「アポロまやかし説」レベルの「でっちあげ説」であると理解しました。私も9.11についての様々な疑惑情報をインターネットなどで読んでおり、アメリカ、特にブッシュ政権が単純に被害者であるとは考えてはいませんが、さすがに、このレベルの「まやかし説」にはついていけません。私の9.11に対する見方は、ブッシュ政権による「やらせ説」です。具体的には、ブッシュ政権は事件の計画と進行状況を把握していたにもかかわらず、これを放置して、実行に至らせたというものです。目的は言うまでもなく、中東戦争への直接介入のための、アメリカ世論の動員です。このような見方をする人は多いようですし、米議会の調査委員会も、これを意識してか、調査の結果を公表した中で、ブッシュ政権が、事前に情報を把握していたという証拠はなかったという、いわば、証拠不十分による無罪を結論づけたようです。予想通りの結論であり、特に驚くこ・u毆)とではないと思います。9.11に疑惑を持つ人は、それぞれに情報を集め、それぞれのイメージを作り上げているのでしょう。勿論、疑惑が、これで終わるはずもなく、多くのジャーナリストが、現在も、そして将来も事実の情報を追及し続けるでしょう。
私自身は上に述べたような「やらせ説」なのですが、勿論、これを裏付ける確証など、私のような普通の市民が入手できるはずもありません。にもかかわらず、私はこの「やらせ説」を「確信」しています。これ以外には考えられないという意味での「確信」です。
9.11を最初、テレビの報道で見たとき、さすがに、その凄まじい情景に圧倒されました。それが「テロ」によるものであることも直ぐ理解できました。しかし何故か同時に、それが、アラブ民族の怒りの爆発のように思えたのです。勿論、この崩れ行くビルの下で、三万人近くの市民の命が失われるのかも知れないとも思いました。このビルで働く人の数は三万人くらいだということを、なにかで読んだ覚えがあったからです。実際に亡くなった人の数は三千人弱だったそうですが、怪我人も含めて、やはり万余の犠牲者なのでしょう。その後見た、犠牲者の消息を求めて歩く家族の映像は、痛々しい限りでした。でも最初に受けたアラブの怒りという感覚も又偽りのないものだったことも確かです。アラブが19世紀から、21世紀の現在に至るまで、欧米の略奪と抑圧を、さらには殺戮をさえ受けていると言うのが、常日頃の私の認識でしたから、このような受け止め方が生じたのかも知れません。
9.11の直後、ブッシュ大統領の演説をテレビで見ました。彼はこの事件が、はっきりした記憶ではありませんが、イスラム勢力による米国への戦争であると言うような表現をしていたと思います。これが「文明の衝突」というニュアンスでマスコミで受け取られ、彼は後にこれを訂正したと思います。しかし彼が「これは米国民に対する戦争である」と明言したのは覚えています。なんだ、やっぱり戦争する気なんだ、と単純に受け止めただけでした。しかし彼はこの演説の中で、「リメンバー パールハーバー」という表現をしたと記憶しています。恐らく彼は、真珠湾攻撃に憤激して第二次世界大戦に立ち上がった当時の米国民のように、この挑戦に対して現在の米国民に立ち上がれと呼びかけたのでしょう。しかし私の受け止め方は「何だ、アメリカは又やったのか」でした。
当時のルーズベルト米政府が日本の開戦を暗号解読で事前に知っていた、そしてルーズベルトがこれを米国民の世論を戦争動員に利用したということは、現在では余にも有名な話です。
「戦争」「パールハーバー」というこの二つのキーワードのお陰で、私の頭の中では「又、やったのか」という思いが成立してしまったわけです。同じ疑問を世界中で多くの人が持ったのか、その後、9.11に対する疑惑の情報が、マスコミでも、インターネットでも続々と出されました。いくつかの単行本も出されたようです。しかし、当然のことですが、決定的な証拠となる情報はなく、激昂したアメリカの世論は、様々な疑惑を津波のように押し流し、アフガン戦争へ、イラク戦争へと突っ走り、現在に至っています。でも、このアメリカの中東戦争の展開そのものが、「又、やったのか」という私の思いをさらに裏づけているように思われてならないのです。
疑惑の決定的な証拠など当分出そうもないなと思いながら、私は真珠湾攻撃の前後の話をもう一度読んで見ることにしました。日本の作家の本を二冊読みました。いろいろ納得の行く面白い話をいくつか新たに勉強させられたのですが、これ等の本の情報の出処は、当然のことではありますが、ほとんどがアメリカの作家の本です。それならばアメリカの作家の本を直接読んだほうが早いなと言う訳で、一番有名そうな「真珠湾の真実、ルーズベルト欺瞞の日々、ロバート・B・スティネット著(日本語訳)」というのを読んでみました。著者が自分のライフワークと言うだけあって、さすがと思わせる新しい沢山の話を、膨大な資料の索引群に悩まされながら読んだのですが、それは私にとって驚くべき内容であった。
当時の米国の情報収集力は、単に日本の開戦を暗号解読で事前に知っていたというだけでなく、ハワイ奇襲艦隊が、千島のヒトカップ湾を出撃して、真珠湾に至る全航程を把握していたと言えるほどであり、それどころか、アメリカ政府は北太平洋海域への米船舶の航行を、安全性の名目で禁止していたのである。日本の機動部隊が民間船舶と遭遇して、発見されたと考えて、攻撃を中止させないためにである。当時の日本海軍の連合艦隊の無線封鎖の管理はずさん極まりないものであり、山本司令長官と南雲機動部隊長官の無線のやり取りも頻繁に傍受されている始末であったという。当時のハワイの最高司令官であったキンメル提督がこれ等の情報から隔離されていたというのも有名な話であるが、とにもかくにもルーズベルト政府はあらゆる手段をつくして、日本のハワイ奇襲を成功させることに努力していた訳だ。これがルーズベルト政権の第二次世界大戦にアメリカを直接参戦させるための戦略プログラムに基づくものであるという話はべつとして、私が驚いたのは、今から半世紀以上も前のアメリカの持っていた情報収集力のスケールの大きさ、技術のレベルの高さである。アメリカ、イギリス、オランダ、いわゆるABCD包囲陣の無線施設を組織化した、日本を包囲する正にグローバルとも言うべき、巨大な無線傍受システム、それによって集積された、膨大な日本の外交、軍事の無線暗号電文データーの蓄積、それを解析、解読する熟練した要員、解読機械、これらによって、日本の暗号電文は、開戦前から、ことごとく破られていたようである。
そして、この時代から、今日に至る間の、情報技術の桁外れの進歩を考え合わせれば、現在のアメリカの情報収集能力がどれほどのものか、想像がつこうというものである。
しかも9.11以前にも様々な「テロ攻撃」の情報、実行があり、アメリカは警戒を強化していたし、9.11自体の計画、準備が比較的長期間に亙っていたものであったことを考え合わせれば、ブッシュ政権が情報を事前に把握していなかったなどとは、私には到底考えれないのである。これが私が9.11がブシュ政権の「やらせ説」を「確信」する根拠である。勿論、この「確信」裏づけとなる、「確証」は何も無い。従って、この「確信」は単なる憶測、又は妄想ということになる。
だが、この程度の話を知っている人は幾らでもいるはずだし、世界中のジャーナリスト、政治家達は、はるかに豊富な情報に通じているはずである。したがって「アメリカ、又やったか」と思った人は決して少数ではなく、ひょっとして多数派なのではないかとすら思っています。
にも拘らず、一たび、ブッシュが「テロとの戦い」というスローガンを掲げるや、アメリカ国民はこぞってこれを支持し、世界中の国の指導者が賛同しています。日米同盟の仮想敵国、中国の指導者から、今は亡きパレスチナのアラファト議長までも含めてです。
政治家達が「テロとの戦い」に賛同するのは、いづれにせよ「確証」の有無など問題外で、彼等の政治的利害関係からであることは十分判っているつもりなのですが、それにしても酷い話です。もっとも「大量破壊兵器の存在」がウソだとブッシュ自身が認めても、イラク戦争派兵は正しかったと言い張るのですから、何をかいわんやです。
私自身、「確証」の有無など問題外で、歴史からの類推で「やらせ説」を「確信」しているのですから、似たり寄ったりのレベルなのかも知れません。でも結論は変わりません。「テロとの戦い」という大儀名分に真っ向から反対します。イラクの「テロリスト」(レジスタンス)を支持します。私は間違っているのでしょうか。