シーア派武装組織ヒズボラがイスラエル北部でイスラエル軍兵士二人を拘束した。これを受けイスラエル軍は同軍兵士二人の奪還を目指し、レバノンを攻撃したと報道されている。しんぶん赤旗も「アラブ連盟は、十五日、エジプトの首都カイロで緊急外相会議を開き、イスラエルのレバノン攻撃と、ヒズボラの行為を非難する最終声明を発表したと報じた」。
しかし、このような報道の仕方は、どちらが侵略者、占領者であるのか触れず、両方とも悪いという印象を与えかねいし、マスコミ報道の経過を追認しているような報道姿勢に終始している。しかしこのような事実経過に納得できないので、ネットで調べていたら梶山こうじ氏の以下の文を見つけた。梶山こうじ氏のホームページを見るのは初めてなので、どのような考え方の人か判らないが、この内容の方が実態に近いと思うので引用したいと思う。
2006・07・23Sunday
今 レバノンでは・・・・
まったくもって 非道いことをする。。。
全ては 金(資源の独占)のため?に。。。
*この事を 知ってください。この事を 伝えてください。
あなたの方法で。。。
― いのちが 札ビラよりも 軽く舞っている―
誰か。。。
唄を唄える人は 唄を。
詩を書ける人は 詩を。
語れる人は 語り部を。
絵を描ける人は 絵を。
光を。。。あなたのこころを。あなたの愛を。
あなたの祈りを。あなたの光を。
唄に載せて。届け!どこまでも。
*知り合いからの情報(コピペ)です。少々長いですが、ぜひお読み下さい。
レバノンより
byラニア・マスリ;2006年7月17日
皆さんが心配していただいているというお手紙に感謝します。
確かに私はレバノンにおります、そしてどこかしらの国が攻撃を受けているという状況のなかで生き延びているという意味では、安全にしております。
まず、皆さんに申し上げたいことは:私たちには世界からの怒りの声が必要だ、ということです。
水曜日(7・13)以来、私たちは悪意のある、不正な攻撃に曝されており、これはより激しくなってきています。
悪意のあるというのは、多分皆さんは西側のメディアが報道しないので知らないかもしれません。これらの写真も西側が印刷しないので見ていなかったかもしれません。
(メディアは写真があることは知っているのですが、これを印刷しようとはしないのです。)
写真はここでご覧ください。
http://www.angryarab.blogspot.com/
攻撃ということでは、インフラの損害レベルは1982年のイスラエルによる侵攻によるものを超えています。
各空港は攻撃を受け、旅行には適さなくなりました。主要な空港は(唯一の商業空港ですが)数日に亘って何回も攻撃を受けました。
より小規模な軍用空港は、これらのどれもここ何年も使用されていませんでしたが、これらも攻撃され使用不能になりました。
南部から北部に至るまでの各港はイスラエルによって攻撃を受けてきました。
まずはじめに、ジョウニエ港が爆撃されました。
(これについては少し突っ込んだ疑問が湧きますが:アメリカ、フランス、イギリスやイタリア、これらの政府は在レバノン市民に避難を呼びかけたわけですが、どうやって彼らを避難させたのでしょうか?)
数ヵ所の主要な石油集積所や発電所も破壊されました。この国の全ての石油集積所は破壊されるおそれがあるという噂まであります。
国内の主要な橋も破壊されました。正確には64の橋です。どこの橋を渡ろうかなどと言うことは、次のターゲットにされる怖れがあるために口に出すことも躊躇しなければなりません。
この国の主要な交通要所が南部から北部に至るまで破壊されてしまいまいました。
これは、何を意味すると思いますか?
これは、レバノン国内全てに亘って主要都市間を旅行することは物理的に不可能ということを意味します。
誰も国を出てシリアに行くことも出来ないのです。
もっと重要なことは、誰も安全にある地域からある地域に移動することもできないのです。
街から街への移動も困難であり、特に南部では村の中でも、ある場所から別の場所への移動ですら危険になっています。
一つの主要道路がまだ使用されていますが(北ベイルートからトリポリに向かう高速道路です)、昨晩からイスラエルはシェッカにあるトンネルを爆撃すると脅しています。
これによって、この主要道路を使うことは、ジュベイル・ビブロスから北部へ、またはその逆という移動も不可能ということになってしまっています。
(基本的なレバノンの地理を言いますと、レバノン中央部から北部へと向かう場合の主要都市は:ベイルート、ジョウニエ、ジュベイル・ビブロス、バトロウン、シェッカ、トリポリということになります。)
この南部の村への攻撃は特に悪意のこもったものと言えます。
イスラエル軍は攻撃対象の村々に避難を呼びかけましたが、その一方で村民が避難する道路を破壊していたのです。
メッセージは明確と言えるでしょう。
「家を出ろ、我々はお前たちを殺す。家に居ろ、我々はお前たちを殺す。」
彼らはこの両方をやったのです。
これは全体で何を意味するのでしょうか?
イスラエルはレバノン国民を「逃亡」しないように国内に縛り付けて、恐怖によって服従するように仕向けています。
これはテロリズムであり、それは最も純粋な形のテロリズムです。
イスラエルは、この国の全ての主要なコミュニティを攻撃しようとしていますし、我々を孤立させて、食料や医薬品の欠乏や他の生活必需品不足に追い込むことによって序々に「降伏」させようとしているのです。
既に多くの村や主要都市であるソール・タイレでは生活必需品の不足を表明しています。
悪意があるのです。イスラエルの攻撃はインフラに限定されることも無く「意図的」に市民を標的にしているのです。意図的にやっています。
南部の家々は意図的に標的にされ、攻撃を受けたのです。
彼らの意図をどうやって証明しましょうか?
幾つかありますが、まずは平原において爆弾が野原に落ちずに家々に命中しています。
我々は1996年のカーナ虐殺において、この種の高精度爆撃を見てきました。この時は、イスラエル攻撃軍は市民が隠れている国連の駐屯地帯を爆撃したのですが、軍は国連スタッフの居住地域に近くはおろか駐屯地を囲む樹木さへ爆撃しませんでした。
南部では人々が家族ごと殺されました。個別の攻撃によって、四つの家族がお父さんもお母さんも子供も、虐殺されました。彼らの体は千切れ、顔は焼けただれていました。
これは、イギリスのインディペンデント紙による攻撃の第一報ですが:
「イスラエルの戦闘機が"まずレバノン南部の都市、ナバティア近郊の小村ドゥウェイルに飛来し、次に爆撃機がイスラム教シーア派の宗教指導者の家に一発の爆弾を落とし、この指導者は死亡した。彼の妻および8人の子供たちも同様に死亡した。一人は首が落ちた。村民が発見できたのは、一人の赤ん坊の頭部と胴体だけであり、一人の若者がカメラの前でこれを示して怒りをあらわにしていた。その後、爆撃機はドゥウェイルの別の家に行き、今度は7人の家族を吹き飛ばした、"」とあります
第5波の攻撃において、イスラエルのテロリスト軍は4家族の住む建物を爆撃しました。生存者は誰もいませんでした。
別の攻撃では、ある家族がイスラエル戦闘機から撒かれた避難を呼びかけるビラを見て国連の建物に避難しようと向かいました。ところが、国連はこの家族を追い払いました。家族が国連の建物を去ろうとしたとき、彼らのバンは爆撃され、粉々に飛び散ってしまいました。
www.angryarab.blogspot.comで写真を見てください。見てもらいたいのです。
このような虐殺は延々と続けられてきています。そして、このような虐殺の歴史は、覚えておいて欲しいのですが、イスラエルの進攻の歴史においてはとくに珍しいものではないのです。
悪意に満ちた、野蛮で恐ろしく、不正なことです。正義ではないのです。
銘記しましょう:イスラエル軍によるレバノン国境への攻撃は、イスラエル兵士の拘束に伴って水曜日から始まったわけではありません。
ここ一ヶ月間以上に亘ってイスラエル軍は国境地帯で実弾演習を行なってきましたが、このときにレバノン人の羊飼いが殺されています。
これに対する「国際社会」の反応は?・・沈黙でした。
まウた銘記しましょう:イスラエルは自国の監獄にレバノン人を収監し続けています。そしてヒズボラからの要求はここ数年に亘って明確です。ヒズボラは囚人の解放のために活動するということです。レバノン人だけがイスラエルの監獄に入れられているわけではありません。ここには数千人のアラブ系の囚人がいるのです。
イギリスのガーディアンン紙による不正確なレポートに対して、ヒズボラの総務長官であるハッサン・ナルサッラ氏は極めて明確にヒズボラはこの二人のイスラエル兵士を交渉の材料に使うと述べ、特定の条件を明らかにしませんでした。
彼は、イスラエル国内のアラブ系囚人の解放があるときにのみ、2人の兵士を解放するとは言っていないのです。
もう一つ銘記します:イスラエルは意図的に放置したレバノン南部における40万発におよぶ地雷の配置図を引き渡すことを拒否しています。
これらの地雷は継続的にレバノンの子供を殺しているのです。
ヒズボラの行動に賛成するか否かに関わらず、ヒズボラの行動をリアクションと見るか扇動と見るかに関わらず、イスラエルによる攻撃は(ヒズボラの行動に)釣り合ったものではありません。
具体的には、ヒズボラがイスラエル兵士を誘拐したとして、イスラエル軍は市民に対する意図的な攻撃を行なってきており、違法でテロリストじみた懲罰を国全体に対して行なおうとしているのです。
「(イスラエルの)軍総督であるダン・ハルーツは"(レバノンにおいて)安全なところはどこにもない。、、それだけだ。"」と語った。
(ガーディアン紙による)
もう一度申し上げましょう。我々は皆、レバノンにおける状況は悪くなると見ています。
また、より多くの虐殺およびレバノンの基本インフラの破壊が行なわれると見ています。
**オーストラリアやドイツで人々が抗議の声を上げています。
アメリカでも抗議しています!レバノンの人々に共感して抗議しています。
ーーーレバノンの人々は暴虐を前に団結して立ちふさがっているのです。
分断は政治家から生まれるものであり、人々の間から生まれるものではありません。
パレスチナの人々に共感した抗議も行なわれています。
ーーーパレスチナの人々はイスラエルの暴虐を前にして強く耐えてきました。
アメリカ人としては、特に責任があるのです。なぜかというと、これらの虐殺と破壊に使われた武器は、アメリカ人の税金のドルで支払われており、ジョージ・ブッシュと言いなりの議会によってこれが支持されているからです。
**これらの写真をお住まいの地域の地方紙に提供してください。
地方紙の記者に会って、レバノンで何か起こっているかを話してください。
www.electroniclebanon.netの最新記事を見てください。
公平な報道を要求しましょう。
殺されているレバノンの人々は名前を顔もあるのです。
(集まった詳細な情報はお分けします。)
**国会議員に電話して、即刻および無条件のイスラエルの暴虐の停止を要求しましょう。
最後にもう一つだけ皆さんに:南部にいる友人にはいつも電話をしていますが、全く同じコメントが返ってきます。それは、
「私たちは強いし、逆境に負けはしない。私たちは勝つ。魂の強さは抵抗のための最強の武器なのだ」
というものです。
Rania Masri rania.masuri@****
El Koura,Lebanon
侵略者や占領者およびその傀儡に対する抵抗は、如何なる手段、方法を用いてもかまわないのではないか。それが適切かどうかはその国の人民自身が考えれば良い。侵略者や占領者およびその傀儡との闘いは、テロなどでは断じてなく、すべてレジスタンスだと思う。
次回8月1日の日刊ゲンダイの天木直人氏の記事を引用して投稿するつもりだが、それと見比べるとこの手紙に書かれた内容は全て事実だと思う。マスコミその他の報道は支配者に都合がいいように歪曲されている考えている自分でさえ、この内容には衝撃を受けた。またこの暴虐と闘っている人々の強さに感銘を受けた。