右転落を完成した大谷昭宏さん--社民党は直ちに彼を斬れ!
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犯罪大学生にも国民の血税が使われている
― 学びたい者だけ学費を稼ぎ目指す ―
こんなコラムを大谷昭宏さんが書いています。
東大阪大学の学生による殺人事件や、大阪大学生の母親惨殺、そして関学生の違法ドラッグ使用死亡事件などを嘆いています。 それはまあ、よしとします。
「ただ、一つ言えることは、私たちの社会がこんな連中を大学生として置いておく必要があるのか、考え直す時期にきているのではないか、ということである。」
これも良しとしましょう。
「それぞれの学生は親や自分の力で大学に行っているつもりだろうが、とんでもない。国立、府立の一部は独立法人化されたとはいえ、いまだに莫大な国税、府税が投入されている。私学は関係ない、と思われてもたまらない。こちらにだって膨大な私学助成金が注ぎ込まれ、私大は国の助成金と国からの研究費なしにはやって行けない。中にはその研究費を株式投資にまわしちゃった教授がいる私大もあるのだが、それはさておき、確かなことは大学は国民の負担で成り立っているのだ。」
それはそうでしょう。
「なのにこれらの事件、リンチ事件は女の子にちょっかいを出したのがきっかけ。阪大生の事件はゲーセンにはまった少年と変わりはない。関大生の飛び降りはシンナー中毒の少年少女がトリになったつもりで起こした事件と大差ない。つまり大学生とは名ばかりで、つい10年前ごろには、みんな中高生か、小学高学年が起こしていた事件なのだ。」
まあ、そうでしょう。
「こんな連中に国民がヒイヒイ言いながら、血税を注ぎ込む必要があるんだろうか。その国民の中には、大学に行きたくても行けなかった人もいっぱいいる。
いま、社会は財政難から、役所や税の無駄を厳しく追及している。なのに大学だけが、いつまでも聖域でいいのか。大学の数も、学生数も半減、助成金はゼロ。どうしても大学に行きたい若者は、働いてすべての学費を稼いでから大学を目指す。そんなアメリカ型の大学教育を考えてもいい時期なのではないか。 」
これは暴論ではないでしょうか?問題ある学生が一部にいることは確かです。しかし、大半の学生は問題なく過ごしているのでは ないでしょうか?大学生は何百万人も居ますが、そのうち事件を起こしたのは、何人ですか?
一部に問題ある学生がいるからといって、教育への助成をしなくてよいというのはいかがなものか?
アメリカでは、貧しい人は、結局海兵隊にでも入って大学へ行くしかないことを大谷さんも良く御存知でしょう。そういう悲惨なことになるのです。
教育の機会格差を大谷さんは是認するのでしょうか?大谷さんが言うことを実施すれば、お金持ちの子どもは大学へ簡単にいけるが、恵まれない子どもはそうはいかない。
そもそも、とんでもない大学生を排除すればそれで済むことです。
一定程度以上真面目に勉強しない学生は、排除するシステムをつくれば済む話ではないですか?大谷さんの論理には飛躍がありすぎます。私には、少なくとも、理解できない。
むしろ、だから単位認定を厳しくして、一方で学費は値下げする。
むろん、定員を減らすのには賛成です。それだけついていけない学生も出るだろうからです。金持ちであろうが貧しかろうが、勉強する意欲のある学生だけ来るようにする。それでいいんじゃないでしょうか。
意地悪な見方をすれば、大谷さんは、2004年暮れ以降、「右転落」を続けてきました。
奈良の殺人事件で、フィギュア萌えオタクが犯人と決め付け、そうでないと分っても開き直り。ラジオ番組で、「オタクを規制しろ」などと訳の分らないことを言い出しました。
そして、2005年の総選挙では、小泉総理に反対する勢力について「うさん臭い」とレッテル張り。野党を批判し、与党を事実上アシストしました。
今年1月の野口さん惨殺事件では、何の検証もせずに「警察が自殺というのだから自殺でしょう」と放言しました。
最近では共謀罪に反対はしています。しかし、今回のコラムを見ても、彼の経済政策面での極右性は明らかです。「右転落」を完成したといって間違いありません。
あえてうがった見方をすれば、「護憲」のひとたちを、小泉自民党支持へ、新自由主義支持へ誘導しようというのではないか?それにより、野党を衰退させる。そして、それにより、実は改憲を促進する。私は、大谷さんが護憲を装っているが、実は、改憲勢力による「埋伏の毒」ではないか、と思うのです。彼の、護憲論、共謀罪反対論はリベラル派を引き込む餌にすぎない。そして支持をつなぎとめておいて、実際は、人々を分割統治する新自由主義イデオロギーにリベラル派を引き込む。そうすると、大谷さんの影響を受けた人々は、「憲法9条改悪は困るけど、小泉さん、安倍さんの改革は良い」といって自民党を支持する。そして、野党が後退する。
その結果、護憲少数の雰囲気が醸し出され、改憲がやりやすくなる。
こういうことではないのか?
このような男を護憲の味方だと思っていたらとんでもないことになる。
社民党はまだ大谷さんを使っているようだが、直ちに手を切るべきでしょう。