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私にとっての8月15日、2006年。

2006/08/17 流れ者 30代 時給労働者

 みなさん初めまして。学生時代に赤旗を読んでいた経験があるだけの政治的思想的に未熟な、サービス業に携わる一労働者です。
 8月14日、15日と私、めずらしくも休みだったものですから、どこかで反戦の集いでもないかと、私の住む街の共産党県委員会や、地元の反戦系の団体のホームページを見て過ごしておりました。職業柄、この日に休めることは例年絶望的であり、また、今年はとりわけ靖国問題が焦点化されていましたから、「よし、これはまたとないチャンスだ!」と、ネット上でいろいろ調べてみました。が、とうとうそのような集いを発見することが出来ず、とても残念でした。
 ちなみに私はそのような集会へ参加した経験はありません。
 寄らば大樹の陰さん、銀河さんのような方の言葉に触れて、いつかは自分も小さな行動の一歩をと常々思っていたものですから、本当に残念でした。とりあえず街に出てみようか、そう言えば、よくその手の集会行われていた公園があったけと、15日当日は自転車で街に出かけてみました。-めぐり合わせが悪かったのか、いや多分、私の無計画な思いつきのせいでしょう。街のどこにも、それらしき行動、集会を行う人の姿を見ることはありませんでした。
 軍歌を流し、日章旗を掲げ走る車を何台か見たに過ぎません。
 おそらく、私が見かけなかっただけで、この街のどこかで反戦・平和への声を上げる学生、働く人々、そして働きたくても働けない人達の 行動はきっとあったのだと思います。
 退潮傾向にあるとはよく耳にするこうした運動は、やはりその通りで私のような一般人にはなかなか縁遠いものなのかなぁと思ってしまいました。

 その夜、私はプロ野球の試合を見に行くことにしました。
 妹から預かった彼女の長男を連れて。小泉が靖国に参拝したことは、もちろんニュースで知っていました。
 それに対する言葉にも出来ない苛立ち、そして日中はそうした気持ちを行動で表すことの出来なかった悔しさ。私は小学生の長男と

 共に、メガホンで吹っ切るつもりでした。
 そして試合開始のアナウンスが球場に流れました。
 “国家斉唱、スタンドのみなさんもどうぞご起立下さい”

 本当にビックリしました。なぜ、この場で国家斉唱なのか?
 試合前のこのセレモニーは、昼の悔しさを爆発させそうでした。
 「立つな」「いいから立つな」
 そう、長男に言ってしまいました。
 「なんで?みんな立ってるよ」
 彼の問いに、不勉強な私はうまく答えられませんでした。
 「夏休みが終わったら、先生にな『君が代って、天皇のこと?』って聞いてみな」と私は言ってしまいました。
 驚いたことに、立たない人の姿は私の予想に反して大勢いました。
 まだ理解のない幼い子供に、これまた理解不足の大人-私自身が、思想的行動を強制してしまったという気持ちが、立たなかった人達の背中を見、救われた気持ちでした。
 これが今年の私の8月15日です。

護憲。
 私にとっては九条ですが、これを守ろうとする人を私は支持します。
 聞くところによれば、護憲にもいろいろ党利党略があって云々ということをよく耳にします。私には難しいことは分かりません。
 でも、がんばってるなと思えば投票します。
 だから今までも、ずっと共産党に投票してきました。
 でも共産党さん、あなただけじゃないですよ。
 たくさんがんばってる人達います。
 一隅を照らす光となって輝いている人達がいます。
 私は次の選挙から共産党には投票しないことに決めていますが、それは共産党の遠い昔から、つい最近までの負の歴史、過去の過ちが理由ではありません。未来にこそ問題ありと思っているからです。
 過去に目をつぶり、未来を思いつきで語るのは小泉的で嫌ですが。
 党員のみなさん、これからもがんばって下さい!
 左翼の幅広い団結、心から期待しています。