昨日(2日土曜日)NHKラジオ第一で見城慶和さんが出演されていて、夜間中学のことを熱心に話されてました。その教育にかける熱意にすっかり感動しました。(今度9日の土曜日午前9時頃から続きは放送されるそうです)
早速図書館へ行って見城さんの本を探しましたが見当たりませんでした。それで夜間中学の本を2冊見つけて読みました。「松戸自主夜間中学の20年」と夜間中学出身で夜間中学設立に奔走した「タカノマサオ」という人の本です(名前が本名になっている)。2冊とも圧倒されました。戦争孤児から夜間中学を卒業し、夜間中学設立のために奔走したタカノマサオの行動力。みんなが通いたがる暖かい松戸自主夜間中学の話。教育の原点を見る思いで一気に読みました。
夜間中学の生徒は、貧しくて学校に行けなかった人、大陸や朝鮮半島からの人々、そして障害者や最近では不登校や出稼ぎで日本に来た外国人等いろいろです。日本の縮図・歴史を見る思いです。
教育現場が荒廃している中でこんなすばらしい夜間中学の世界、夜間高校とともにぜひ残しておきたいと思います。なお小生は都立代々木高校(三部制)の卒業生です。
「タカノマサオ」の本の出だし
オレは日本人なのか、中国人なのか、朝鮮人なのか。
三、四歳ごろの記憶だが,「満人」の子どもたちと遊んでいた路地裏には、捨て子の赤ん坊がごろごろしていて、その側で、大人も子どもも平気で野糞を垂れていた。
真冬になると、その赤ん坊がカンカンに凍りついて、まるでセルロイドのキューピーさんみたいに可愛く、貧乏なオレたちにとっては貴重な遊び相手であった。
ある日、いつものように、凍った赤ん坊を蹴飛ばしていたら、おふくろが鬼のような顔をして怒鳴ってきた。