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結局は公式説「信仰」と印象操作ですか

2006/09/26 無党派通行人

 澄空さんは公式説明を字句通りに受け取るだけでその内 容の考察はご無理なようなので、この場でのやり取りが不毛で あることを改めて確認しました。
 しかし、澄空さんだけでなく他に関心のある方への参考にも なると考えて指摘しておきます。

> 他の論点はすでに決着済みなので、今回は、鉄骨が溶けた 物証が「学術論文やFEMA報告書にもなっている」とか「火災に よる強度低下で倒壊したというのは、当初から唱えられながら 何も支持する証拠のない憶測のような仮説」だというがまった くのウソであることを指摘しておきます。

 澄空さんがどのように理解されたのかよくわかりませんが、 ほとんどの論点については澄空さんの誤解か思い込みが明らか であると考えており、この「まったくのウソ」という言い方も その一つです。
 しかも、故意なのか無意識なのかは存じませんが、いくつか のご投稿の表題の付け方も相俟って、内容をあまり読まないよ うな人に向けて印象操作をすることに結果的になっています。

>鉄骨が溶けた物証なるもの
 無党派通行人さんが間接的に示されたFEMA(連邦緊急事態管 理局)の報告書の補足報告(リンクはPDF)にある部材のサン プル写真が溶けた金属の塊にみえる人はいないでしょう。
 この報告書は、鉄部材が溶けた証拠を示しているのではなく 、鉄部材が溶けない程度の高温下で浸食が進んでいたことを示 すものです。

 私は別に溶けた金属のマクロな塊の証拠として挙げたわけで はないので、故意か無意識かは存じませんがここは単に低レベ ルな言いがかりですね。
 下の文章の「ミクロでみれば"溶けた"」というご自身の記述 とも矛盾しています。
 たとえ、サンプルで観察された現象が起こったとされる鉄骨 の温度1000℃でも、通常の火災やWTCの火災からすれば異常な 高温であることについては後述。

> NIST(米国立標準技術研究所)の崩壊直前までのシミ ュレーションは、ビルの構造に対して飛行機の衝突以外の力が 加わっていないことを証明していますし、ビデオ記録は、崩壊 が始まったのはまさに飛行機の衝突と火災が発生したフロアだ けだったことを示しています。WTC1と2は、崩壊を起こし たフロアより上層の部分が落下する運動エネルギーに耐え切れ ずに下に崩れていったわけですから、公式説のポイントとなる 部分は、飛行機の衝突と火災のあったフロアでその構造部分に 破損が起こるかどうかにあります。したがって、上記のサンプ ル分析は、その物証と言うべきものなのです。

 下に述べるようにサンプルの分析結果は通常の火災としては 異常な現象の一つなので、衝突と火災だけで崩壊したことを支 持することにはならず、むしろ崩壊した原因が別にある可能性 を示唆しています。

> なお、NISTの報告書によれば、火災による温度は最高 1000℃と推定され、この温度で鉄部材の強度は室温時のの 10分の1にまで弱くなることが示されています。また、硫黄 成分(上記分析やジョーンズ博士の分析にもある)は、ビルの 内装(パーティションの壁など)に使われている石膏ボードに 含まれているありふれた成分で、この結果に「最も深淵な謎」 などというものはありません。
 もちろん「浸食」もその部分をミクロでみれば“溶けた”こ とになりますが、テルミットによる高温で溶けたというのとは ワケが違います。

 ビル内の他の物質がサンプルで観察された硫化鉄の硫黄の源 になり得るというのは、経験的・実験的裏付けのない憶測に過 ぎません。
 「ワケが違」うというのが何を意味するのか不明ですが、ミ クロに硫化鉄などを伴って腐食・侵食があったことはサーメイ トの使用と矛盾しません。 これも含めてビル火災で未だかつて例のない異常な現象が見ら れたからこそ、ニューヨーク・タイムズが「最も深淵な謎」と 報じたのですが。
(元記事かキャッシュへのリンクは示せませんが、
http://www.911research.wtc7.net/wtc/evidence/metallurgy/index.html
および
http://www.journalof911studies.com/JonesAnswersQuestions
WorldTradeCenter.pdf

p.84
専門家に衝撃を与えた鉄骨サンプルの異常については上の911research.wtc7.net
のページでも一部が引用されていますが、全文は
"The 'Deep Mystery' of Melted Steel, WPI Transformations" )

また、ジョーンズの論文
(http://www.scholarsfor911truth.org/WhyIndeedDid
theWorldTradeCenterBuildingsCompletelyCollapse.pdf)

でMITのトーマス・イーガーから引用されていますが(p.6, 7) 、1000℃というのは燃料の炭化水素に酸素が理想的な割合で供 給されるときに達し得る最高温度であって、通常の火災やWTC の火災では到達が困難です。
 たとえ、限られた時間で局所的に火災で1000℃の部分が生じ たとしても、それに (運悪く) 炙られた鉄骨内部の温度が1000 ℃になるわけではありません。
(NISTのFAQ 7ではこの点をごまかしていますが、NISTが実際に 分析したどの鉄骨のサンプルについても600℃を越える温度に 達した証拠はないと結論しています。(ジョーンズ論文の p.35))

> ちなみに、下記NISTのFAQでは、NISTの調査員 は溶解金属はひとつも発見しなかったとしつつも、溶解した金 属があったとすれば、それは瓦礫の中で長時間火炎にさらされ たものだろうと述べています。また、瓦礫の金属が溶けていよ うが溶けていまいが、それはビルが立っていたときの金属の状 態を決定的に証明するものではないと指摘しています。

 ろくに現場の調査もせずに「ひとつも発見しなかった」と言 っても、実際に無かったことの根拠としての信頼性は極めて低 いですね。
 現実には崩壊の直後から瓦礫の下で溶けた金属が流れていた という報告がジョーンズ論文で引用されていて、崩壊後の地下 の火災によって形成されたという可能性はすでに否定されてい ます。(p.5)
 WTC南タワーの崩壊直前に垂れていた溶けた金属については 後述。

> 公式説を信じない人には何を言ってもムダでしょうが、制 御解体のいかなる証拠もないし、爆発の証拠すら存在せず(爆 発の証拠と言われているものはすべて公式の報告書などで説明 されている)、あらゆる証拠は公式の崩壊説を示唆しているの が事実です。自作自演説を吹聴する人たちは、公式の報告書な どをろくに読みもせずに、勝手な思い込みで事実をアベコベに 描いているわけです。

 ここも何の根拠も示されない思い込みと印象操作ですね。
 澄空さんは公式説を理解せずにただ「信じ」るよりほかない ようなので、ただの受け売りになるのは仕方ないのですが、NIST のFAQ集などで何か書いてあるということと、それが意味のあ る説明になっているかは全く別の話で、しかも依然として無視 されている問題があります。
 だから9月6日の投稿で、ST911のメンバーらによって「秒殺 」されたと述べたのですが。(反論へのリンクは最後にありま す。)

 前回 (9月18日) も述べましたが、公式崩壊説を支持するシ ミュレーションモデルは作れないか「ブラックボックス」のま まで公開されず、鉄骨の耐久試験や歴史的経験とも合致してい ないことは事実です。
 それでは実際に得られた数々の証拠が、いくつかの崩壊説の 中でも特に公式崩壊説を選択的に支持しているのかというとそ んなことは全くなく、逆に公式崩壊説が証拠を無理なく説明し なければならないという関係になっています。
 NISTは「あらゆる証拠」と称するほど証拠全般は扱っていな いし、個々には述べませんが、総じて新たに出された説明のよ うなものは、ただ公式説を防御するために付け加えられた根拠 に乏しい憶測によるその場しのぎの (アド・ホックな) 仮説の 典型か、あるいは従来から反駁されているようなことで、公式 崩壊説の信憑性をよりいっそう損ねているだけです。

 説明されていない中で、そのものズバリの爆発の証拠として は、消防士、避難者、報道陣などによる証言や映像が多数あり ます。
(ジョーンズ論文でも引用されていますが (p.25, 26) 、他に も前回紹介した"911 Mysteries" 1/3
(http://video.google.ca/videoplay?docid=-7143212690219513043)
の 27'47"から最後 (29'50") まで、
同 2/3 (http://video.google.ca/videoplay?docid=-999558027849894376)
の冒頭から 5'50"まで、
"Loose Change 2nd Edition Recut" ("Click here to watch Loose Change - 2nd Edition")
の38'45"から51'40"まで
でインタビュー、録音や映像が多数出ています。)

>崩落時に溶け出した金属
 これはNISTのシミュレーションによって飛行機の機体に 由来するものと検証済みです。

 澄空さんは果たして「検証」という言葉の意味を理解されて いるのか疑問です。
 シミュレーションできるのは飛行機の残骸がどのように分布 するかであって、実際にWTC2から漏れ出した溶けた金属の種類 について直接の根拠を与えるものではありません。

> なお、無党派通行人さんが信頼しておられるジョーンズ博 士は、純粋なアルミの溶解時の色と比較して、溶け出した金属 はアルミではなかったなどと主張していますが、子どもだまし もいいところでしょう。
 ビル内部を流れたアルミ合金が純粋なわけがありません。ア ルミが溶けるほどの高温で、ビルの内装物や備品が燃えなかっ たとでも言うのでしょうか。

 これを「子どもだまし」と受け取られるのであれば、澄空さ んがこの件に関して論ずる上で必要な物理の理解が欠けている ことを示しています。
(「黒体放射」あたりを調べてみて下さい。)
 ここでもNISTは怪しい憶測を述べるだけで何も立証していま せん。
 ジョーンズらによる実験に基づいた反論は下のリンクです。

> (参考)先月公開されたNISTのFAQ
http://wtc.nist.gov/pubs/factsheets/faqs_8_2006.htm

反論
"Responding to NIST's Official "Questions and Answers""

 ジム・ホフマン(http://911research.wtc7.net/ の管理者 の一人)による全般的な反論
"NIST's World Trade Center FAQ: A Reply"

WTC2から漏れ出した溶けた金属に関するジョーズの反論
"Experiments to test NIST "orange glow" hypothesis..."

ほか5編