全米科学学会が調査した結果、湾岸戦争シンドロームは存在しないと結論したそうです。
http://www.military.com/NewsContent/0,13319,113282,00.html
湾岸戦争シンドロームとは、慢性疲労、記憶喪失、筋肉の痛み、発疹、睡眠障害など、症状が一定していない戦争後遺症です。
白血病や筋萎縮性側索硬化症、出産異常も見られるという報告があります。
湾岸戦争で兵士たちは油田火災の煙、劣化ウラン弾の微細粉末、神経ガス(サリン)にさらされました。これら物理的影響に加えて戦場のストレスが作用し、様々な症状がでているのだと言われていますが、これまでのところ症状と軍務に因果関係があると認定された兵士はごく少数です。
全米科学学会に調査を依頼したのは復員軍人援護局という政府機関です。
御用機関が政府に都合のよい結論をあつらえた事例がまたひとつ増えたのだと思います。
こうした曲学阿世の徒が国民にどれほどすさまじい被害をもたらすかは、水俣病の例ひとつからでも明らかです。
軍務と関係のない病気ならば、帰還兵は自費で治療しなければなりません。
公傷ならば政府が医療費を負担してくれることになっています。
しかしブッシュ政権は今年度予算から傷痍軍人の医療費を大幅削減しており、退役軍人会から激しく非難されています。
一方では従軍手当は大盤振る舞いしているのがアンバランスです。
この様相は、ネオコン政権の価値観をよく表しているように思います。
戦わせるための出費は惜しまないが、その後のことは知らねえよということでしょう。
志願兵には貧しい青年が多いと聞きます。
従軍手当につられて志願する若者もいるでしょう。
しかし彼らは戦場で病気になり、帰ってきても働けなくなるなどという運命を予想しているはずがありません。(予想していたら志願しない)
豊かな国が貧しい国に戦争をしかけ、貧しい人々が死んでいきます。
その戦争を担って戦死しているのは、豊かな国の中の貧しい人々です。
ネオコンだけが大笑いしています。
日本でもネオコン安倍が政権を取るようです。
ネオコンの弱肉強食政策でますます劣悪な労働環境に追いやられている青年が彼を支持しているのは何という皮肉でしょう。
さて表題とは関係ありませんが、以前にヒズボラのことを書いたのに対して風来坊さんから批判されている件について一言。
風来坊さん、私は批判を真剣に受け止めています。
私の意見には偏っている点がありはしまいか、私の立場は「どっちもどっち」というだけで、それでは戦争を食い止めることができないのではないか、等々。
まだ結論は出ていません。
自分の考えが袋小路に入っているような気もします。
ですからきちんとしたお返事ができなくて、申し訳ありません。