現在日本でも「極めて危険な論壇状況に立ち入りつつある」(さつきさん)ような陰謀説の根強さはどこから来るのでしょうか? 批判を受けても別のところで繰りかえす「トンデモ」言論、公式報告書や米国当局がほとんど相手にしていないこと、主要メディアのあいまいな姿勢、ネット上の情報や映像、ジョーンズ博士の権威?などいろいろ考えられますが、アメリカ人の知り合いに意見を求めたところ、出来のよい映像(ネットで流されている動画やDVD)の影響が大きそうだということがわかりました。陰謀説を唱える人たちは、ネットなどの最新のIT(またはICT)を上手く利用しているようです。
そしてそれらの担い手たちの顔ぶれをみれば、近年台頭してきた新しいタイプの市民運動(私はこれを仮に“強い市民の運動”と呼びます)の一種ではないかと考えています。さつきさんが指摘する「自虐史観」論者たちの運動もこの部類に入ると考えています。私たちはこうした勢力からは一線を画した第三の勢力として自覚し、力をつけていくことが必要であると考えています。今回、私がそれなりに突っ込んだのはそういう理由からです。しかし同時に、今回のような公的調査の普及は公的機関が行うべきことであり、私たちの運動が担うべきものではありません。「さざ波通信」の趣旨とはずれることを延々と続けるのもどうかと思われますので、この話題についてはそろそろ最後にしようと考えています。