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困った人だ (4)

2006/10/18 無党派通行人

 これは澄空さんの10月13日の「アルミニウムを含む溶融 金属がオレンジ色に見える理由ほか」に対する返答です。

> 私が紹介したページ(「溶融鉄鋼」)の中で は、金属の専門家である「Metal Talk」のスティーブン・D・ チャスティーン氏のメッセージがもっとも信頼できる説明をし ています。NISTのFAQよりも具体的です。

 「もっとも信頼できる」?
 この件に関しては「やれやれ今度はトンデモですか (補足) 」で述べたことは繰り返しません。
 このコメントは液体の候補として (鉄骨の) 鋼鉄 ("steel") と (飛行機の)アルミの可能性しか考慮していないのだから、 強いてどちらかを挙げればアルミにせざるを得ないのは当然で すが、その結果ムリヤリな説明を加える必要に迫られるわけで す。(下記) しかも映像ではなく"a photo"だけを見てコメント しています。

><要約>
流体が鉄ではない理由:
...

 そういうわけで残念ながら、"steel"を「鉄」と訳すのは不 適切で、正しくは「鋼鉄」です。
 一方、テルミット反応では溶けた純鉄が生成されます。

> 以上から、流れていた溶融アルミニウムには、少なくとも (機体およびアルミニウムの酸化による)酸化アルミニウムと (窓ガラス由来の)溶融ガラスが混ざっていたものと考えられ ます。窓から出てすぐにオレンジ色になるという現象は、アル ミニウムの酸化(の進行)によるものでしょう。  なお上記では省略しましたが、元記事では、上記3物質に加 えて、ビル火災によってできた(プラスチック由来の)炭も含 まれていたと考えられるとしていることを申し添えておきます (溶融アルミニウムは表面張力が高いため、不純物は切り離せ ないという理由)。

 溶けたアルミが流れる間に酸化が進行してオレンジ色に光る なるなんて、どこかのアルミ鋳造現場で見られますかね?
 しかも溶けたガラスや固体の炭にせよ、アルミとムラなく一 様にかき混ぜるメカニズムが必要です。
 このようにアルミを説を救うためには、何か放射率の高い混 ざり物とムラなく一様になるまでかき混ぜる、今のところ未知 のメカニズムが存在するという新たな仮説 (その場しのぎの仮 説) を用意しなければならなくなります。

> もしあれが鉄だというなら、冷えた場合、黒くなるはずな ので、流体の下の方ではもっと黒っぽく見えるはずです。

 鉄の液体が落下する間にどの程度温度が下がるかは、熱容量 と空気への熱伝達や放射を計算しなければ判断できませんね。

>★(無党派通行人氏の補足)に対しての追記:
 ジョーンズ博士が有機物質は比重が異なるから混ざらないと 主張するのと同じ論理で、酸化アルミとアルミニウムは比重が 近いから混じると言うことができます。混じらないというなら 、実験して見せてください。

 ジョーンズは有機物については実験してますが、比重につい ては何も言及してませんね。(http://www.scholarsfor911truth.org/
Experiments-to-test-NIST-orange-glow-hypothesis.html
)
 実験が必要なのはNIST説の方です。
 まあそれ以前に、澄空さんは基本的論理もご存じないようで す。
(実際は違いますが) 「比重が異なるから混ざらない」から、 「比重が近いから混じる」は論理的には導かれません。
(元の命題とその裏命題の真偽は必ずしも一致しない。)

> またここでは、流体がアルミだという説明だけではなく、 鉄でない理由も述べています。あれが支持支柱の鉄であるなら 、あの部分ですぐに崩壊が始まったことでしょう。

 また無茶なことを。
 まずこの「鉄」は「鋼鉄」の誤り。
 飛行機の突入ですでに外周・コアの柱の一部が失われている のですがね。
 現実には、液体金属が漏れ出した数分後にその場所からサウ スタワーの崩壊が始まっています。
(http://video.google.com/videoplay?docid=-8564772103237441151&q=cameraplanet+9%2F11
(http://worldtradecentertruth.com/volume/200609/
WhyIndeedDidtheWorldTradeCenterBuildingsCompletelyCollapse.pdf
のp.9))
 ただしこれは、ここの柱が切断されたからというより、サウ スタワーへの旅客機の突入位置が中心を外れて、損傷を受けた 柱の分布が偏っていたためと考える方が自然です。
 その後、この傾きながら落下し始めたビルの上部が地上に転 落する前に、空中で粉塵や煙と化してしまったのが何ともまた 不思議。

>●ジョーンズ博士について >論文が取り扱う範囲が土木や建築の分野を越えていて、それ らの業界の建前に真っ向から挑戦しているので、公には自然な 反応でしょう。
 複数の物理学者などによる査読は受けています (とどこかに 書いてありました)。

 査読者に物理学のPh.D (2人) がいることが明かされたのは 、Griffin & Scott編
"9/11 And The American Empire: Intellectuals Speak Out"
への収録分についてでした。
(http://www.journalof911studies.com/
JonesAnswersQuestionsWorldTradeCenter.pdf
p.10)

> ジョーンズ博士に対する無党派通行人さんの崇拝ぶりには 、ただただ感心するのみです。
 「どこかに書いてありま した」とは無党派通行人氏らしくない言い方ですが、ジョーン ズ博士の言う査読とは、「9/11の真実を求める学者たち」のメ ンバーによるもののことでしょう。

 政治的議論では知りませんが、こんな「レッテル貼り」をし ても科学的議論においては何の意味もありませんね。
 査読者に物理学者がいて、そもそもジョーンズの発表内容は 他の多くの研究者による仕事や協力に基づいているので、それ を批判するには相当に慎重にしないと墓穴を掘るだけですよ。
現に済空さんが以前挙げられた和・英の「批判」サイトは、作 者は自覚していないでしょうが、その典型です。

> 普通、自分の専門外の論文を書くにしても、論文が対象と した分野の専門家や専門誌に査読してもらうのが誠実な科学者 の態度であり、それが「挑戦」というものではないのですか?

 さあ、どうですかね。
 まず、ジョーンズが発表した論文などはオリジナルな成果や 結論を示すものではなく、なおかつ取り扱う内容も土木・建築 などの既存の特定分野に収まるようにも見えません。
 オリジナル論文を投稿するとすれば、自分たちで分析した溶 けた金属のサンプルなどに関することでしょう。
 また、ある種の権威を代表するFEMAやNISTの報告書の不十分 さや、ジョーンズらに対する学問的でない反応の仕方をを見れ ば、関連学会・業界関係者によるレフェリーの公正さにも疑問 を抱かせます。

>>土木工学エンジニアで公式報告書に疑問を抱いている人は います。(http://www.journalof911studies.com/
JonesAnswersQuestionsWorldTradeCenter.pdf
p.189)

>p.189にはそのような記述はありませんでした。

 現在は更新されていますが、"Last update: August 25, 2006" 版でのp.189でした。

> p.190ページには、民間の土木技士と称する人が公式報告 書は信用できないと述べたと書いてあります。どうもこれはそ のように名乗る人がジョーンズ宛に書いた手紙かメールからの 引用のように見えます。いつ、どこの誰が、公式報告書の具体 的にどの部分を指して言ってるのか不明です。結局、この程度 の人にしか相手にされていないということを自ら証明している ようなものでしょう。

 またお得意の変な印象操作ですが、「この程度」というのは 元"COO" (chief operating officer 最高執行責任者) ですね 。
 個人的メールで一々具体的に指摘するとも考えにくいですが 、要は全体として全く説得力がなく、報告書の体をなしていな いということでしょう。
 これはジョーンズの論文に対して寄せられたコメントの2番 目にあります。
(http://www.scholarsfor911truth.org/
Comments_Jones_05May2006.html
)
他にも諸分野の専門家からのコメントがあります。

●「犠牲者リスト」
...
 AP通信が「犠牲者のリスト」を作るにあたって情報提供し たのは、アメリカン航空でしょう。それがどうかしましたか?
...

 次に、誰がどのような手段で「犠牲者」であると判断できた のかという問題が残りますが、まあいいでしょう。

●「マーク・フェラン」
 私はあなたと違って、さまざまなサイトのさまざまな主張に ついて読んで自分で判断しています。

・・・