再び訂正申し訳ありません。温度の部分のみです。
私が紹介したページ(「溶融鉄鋼」)の中では、金属の専門家である「Metal Talk」のスティーブン・D・チャスティーン氏のメッセージがもっとも信頼できる説明をしています。NISTのFAQよりも具体的です。
<要約>
流体が鉄ではない理由:
流体のあった場所で鉄の構造物が破損していないので、流体の温度は安全率3.0と仮定しても鉄の構造物が破損する温度(900℃)より低い
※安全率3.0で設計されているとは考えられないので実際はもっと低い
溶融金属がオレンジ色に見える理由:
・アルミニウムの放射率は0.12で、溶融アルミの温度変動幅では銀色にみえる
・酸化アルミニウムの放射率は0.44で、溶融アルミの温度変動幅ではオレンジ色にみえる
・板ガラスの放射率は0.937で、シリカ(二酸化珪素)は0.8
以上3つの物質は比重が近いので混ざり合い切り離すことは不可能である
これらの混合物の流れの放射率は鉄の2倍かそれ以上となり、オレンジ色にみえ、冷えると暗い色に変わると予想される
以上から、流れていた溶融アルミニウムには、少なくとも(機体およびアルミニウムの酸化による)酸化アルミニウムと(窓ガラス由来の)溶融ガラスが混ざっていたものと考えられます。窓から出てすぐにオレンジ色になるという現象は、アルミニウムの酸化(の進行)によるものでしょう。なお上記では省略しましたが、元記事では、上記3物質に加えて、ビル火災によってできた(プラスチック由来の)炭も含まれていたと考えられるとしていることを申し添えておきます(溶融アルミニウムは表面張力が高いため、不純物は切り離せないという理由)。
もしあれが鉄だというなら、冷えた場合、黒くなるはずなので、流体の下の方ではもっと黒っぽく見えるはずです。
★(無党派通行人氏の補足)に対しての追記:
ジョーンズ博士が有機物質は比重が異なるから混ざらないと主張するのと同じ論理で、酸化アルミとアルミニウムは比重が近いから混じると言うことができます。混じらないというなら、実験して見せてください。またここでは、流体がアルミだという説明だけではなく、鉄でない理由も述べています。あれが支持支柱の鉄であるなら、あの部分ですぐに崩壊が始まったことでしょう。
●前回の投稿(「ビル火災の温度に関するジョーンズやホフマンのゴマカシ」)で書き忘れたので、ここに書いておきますが、無党派通行人氏の主張
「ちなみに、(疑問のある) NISTによるシミュレーションでも、floor 79,80 の北東のコーナーは少なくとも火災の後半には1000℃どころか700℃にも達していません。(NIST NCSTAR1-5.pdf p.184-187)」
1000℃にならないという主張の中で、1000℃になったシミュレーションを示すとは夢にも思わず勘違いしていました。おまけに、700℃程度ならアルミニウムは溶け、アルミニウムではないという主張にもなりません。これはいったい何のために書いたんでしょうね?
●ジョーンズ博士について
>論文が取り扱う範囲が土木や建築の分野を越えていて、それらの業界の建前に真っ向から挑戦しているので、公には自然な反応でしょう。
複数の物理学者などによる査読は受けています (とどこかに書いてありました)。
それより、そのページで「査読」がどうのこうの言うのは、へそで何とかを沸かすようなものですよ。
ジョーンズ博士に対する無党派通行人さんの崇拝ぶりには、ただただ感心するのみです。
「どこかに書いてありました」とは無党派通行人氏らしくない言い方ですが、ジョーンズ博士の言う査読とは、「9/11の真実を求める学者たち」のメンバーによるもののことでしょう。
普通、自分の専門外の論文を書くにしても、論文が対象とした分野の専門家や専門誌に査読してもらうのが誠実な科学者の態度であり、それが「挑戦」というものではないのですか?
>実名を明かして土木や構造の専門家が参加することは、社会的地位や場合によっては身の危険も伴うでしょう。
土木工学エンジニアで公式報告書に疑問を抱いている人はいます。(http://www.journalof911studies.com/
JonesAnswersQuestionsWorldTradeCenter.pdf
p.189)
p.189にはそのような記述はありませんでした。
p.190ページには、民間の土木技士と称する人が公式報告書は信用できないと述べたと書いてあります。どうもこれはそのように名乗る人がジョーンズ宛に書いた手紙かメールからの引用のように見えます。いつ、どこの誰が、公式報告書の具体的にどの部分を指して言ってるのか不明です。結局、この程度の人にしか相手にされていないということを自ら証明しているようなものでしょう。
●「犠牲者リスト」
搭乗者リストとは、すでに示している(アメリカン航空第11便の搭乗者リスト)ようなものです。無党派通行人氏は見てもわからないのでしょうが、これはCNNのページとは違います。なお「犠牲者」の定義は、CNNペ-ジに書いてあります(旅客機に乗っていた人のことだとは書いてありません)。
AP通信が「犠牲者のリスト」を作るにあたって情報提供したのは、アメリカン航空でしょう。それがどうかしましたか?
犠牲者リストの確認の日付が同じで人数が異なるなら「なぞ」であることに同意しますが、9月27日に更新がストップした「部分的な犠牲者リスト」と11月の検視結果との人数が違う「なぞ」に迫りたいのであれば、ご自身でお調べください。そんなことにお付き合いしかねます。あまりに馬鹿らしいので、このテーマについてもこれ以上の議論はしません。
●「マーク・フェラン」
私はあなたと違って、さまざまなサイトのさまざまな主張について読んで自分で判断しています。NISTの報告書やFAQがすべて正しいと述べた事はないし、紹介したページがすべて正しいと述べたことはありません。私が触れていないものには興味ありませんし、コメントするつもりもありません。あしからず。