先の10月11日の「やれやれ今度はトンデモですか (補足)」で誤解を招きそうな記述があったので補足します。
>そこで、上のdebunking911は「鉄は燃える!!!」("Iron Burns!!!")というトンデモや、ほかの発熱反応を持ち出します。
鉄が「燃える」すなわち酸化が急激に進行する条件は、表面積が非常に大きい粉末か繊維状などで、かつ酸素の供給が充分な場合だけです。
鉄が「燃える」条件に高温であることももちろん入ります。
これは元の文章の下方で述べたように、反応速度が上がるので当然です。
>このサイトは使い捨てカイロやスチールウールの例を挙げながら、それらが高温を発したり燃える理由を、熱が鉄の内部に散逸しないで高温が維持されるからだと勘違いして、塊状の鉄でも十分に高温になれば燃えるとしていますが、もちろんこれは誤りです。
「誤り」というのは言い過ぎで、「不適切」としておきます。
鉄の粉末や細い繊維状のものが燃える理由の一つに、熱が散逸しないで高温が保たれることも当然含まれますが、これは体積に比べて表面積が非常に大きいことの結果でもあります。
ただ高温なだけでは、瓦礫の下である程度断熱されていたとしても、塊状の鉄がさらに温度を上げていくように燃える、つまり周囲への熱の散逸を上回る発熱を起こすような速度で、内部まで急速に酸化されていくようなことはないだろうというのは、後で述べた鉄鍋や鍛造や鋳造の例を見れば推測されます。