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「美しい国」

2006/10/05 カズ 50代

 安倍首相の所信表明演説を聴いた感想について、田中真紀子や管直人なんかは、抽象的で中味がない、とかなんとか語っていたが、なんのなんの、中味はバッチリと濃厚につまっているよ、それを見抜いて対抗していかなきゃ太刀打ちできないんじゃないの。
 確かに「美しい国へ」や「再チャレンジ」、「初の戦後生まれの首相」などなど、ウケのいい言葉を並びたてているが、これは例によって国民をケムに巻くペテンの手口なんだよ。
 ところで、安倍のいう「美しい国」ってのは、とにかく凄まじい国家なんだよネ。たとえば、安倍国家における教育体制をみたらぞっとする!! 奴さんの思い通りに教育基本法を改悪された結果の教育体制は、教育監査官を全国に配置して学校と教師を評価する、「問題」のある学校は民営移管し、全国的な学力調査を実施して結果を公表、結果が悪い学校には「支援措置」をとる、それでも改善が見られない場合は教員の入れ替えを強制的に行う、こうした教育統制を通じて「国策に従う人間」をつくり、安倍国家体制を強化していこうってんだ。
 そのためには「人格の完成」をめざす教育を転換させ、安倍が「目指す『美しい国、日本』を実現するためには、次代を背負って立つ子どもや若者の育成が不可欠」だってことよ。だから、「教育の目的は志ある国民を育て、品格ある国家、社会をつくること」にあり、「人格の完成」なんてこたあー吹っ飛ばしてしまわなくちやなんないのさ。教育への国家権力による「不当な支配」を排す、なんてのは古い!ってことだろうよ。
 安倍に言わすと、現行憲法も、「日本が占領されている時代に制定され、既に六十年近くたった」というだけで、ワケもなく改定の方向を打ち出し、改憲手続き法案の早期成立に強い意欲を燃やすのさ。この気持ち、分かるなあー!「海外で戦争をする国」づくりのためにゃ、「古くさい」現憲法をブチ壊さなくちゃー!ってとこだからネ。
 また、「再チャレンジ戦略」なんて掲げて、格差に立ち向かうような姿勢を振りまいてるけど、果たして、どうかな?「二極化」「勝ち組・負け組」「縦並び社会」「ワーキングプア」といった異常な「格差社会」って、そもそもは「構造改革」の結果だよネ。 だけど、安倍は、そんな格差社会を生み出した「構造改革」を加速させることさえ表明しているんだよな。それに「構造改革が進んだ結果、格差があらわれてきたのは、ある意味で自然」(『美しい国へ』)だとよ。だから「『再チャレンジ』というのは、セーフティネット(安全網)ではない」(『安倍晋三の経済政策を読む』)と言い切るんだネ。掲げる政策は、「最も重要なのは起業の促進」というぐらいで、ベンチャー企業なんかに投資する投資家を優遇する税制ってとこだけか。だから、。小泉「骨太の方針」第6弾が打ち出した社会保障抑制と消費税増税は、あくまで推進していくと宣言したんだよ。
 「美しい国」! ふん、聞いて呆れるぜ! ふざけんな、だね!
 みなさん!!だまされんなよ!            10/5