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一般投稿欄

驚くべき意見を展開する「たぬたぬ」氏へ

2006/10/07 日本国憲法擁護連合 20代 自営業

>すみません、PINKOさんは社民党員なのですね。過去の投稿を見返したら気づきました。私が社民党を批判する書き込みをしたのはPINKOさんのあてつけでも何でも無く、他意は決してありません。

 あなたの意見は、「赤旗」調でしめられており、原水禁運動の分裂や、総評や日教組などの非主流運動、解放同盟の分裂運動など、日本共産党のセクト性を受け継ぐ「模範的」意見が展開されて、余計に共産党のセクト性が露呈していため、ある意味でとても参考になっていると思います。

 ただ、驚いたのは、民主主義の認識があまりにも、非マルクス主義的認識すぎる点です。あなたはどういう立場で日本共産党を支援されているかは存じ上げませんが、学生ということらしいですから、「民青新聞」等を購読されているものと推察されます。また、民青で活動されているのであれば、なおさらです。正直いって、ここまで民青はきてるのという感じが否めません。

>さて、PINKOさんは「民主主義=理想の政治」くらいの意味で使っているのかも知れませんが、そうではありません。

 あなたは、PINKOさんの主意を理解できているのでしょうか?
 むしろ、あなたが「民主主義=理想の政治」と展開したいのではありませんか?結論しておきますが、あなたのいう「民主主義」とは、ブルジョア民主主義における統治体系のことを示しています。
 このへんの認識は、政治学のイロハでもあり、マルクス主義以前の認識ですので、驚きます。

>繰り返しますが民主主義の定義は、

ではなくて、ブルジョア民主主義の統治体系は、とすべきです。

>1.あらかじめ決められている決まりに必ず従う

 それでは、保守政党だけでよろしいということになるし、ソ連のスターリン主義的人民民主主義体制でよいということにもなる。そもそもあらかじめ決められている決まりとは、具体的に何をさしているのでしょう?これでは、ブルジョア政治学の立場からの具体的概念すら欠如しているし、マルクス主義的認識とはかけ離れている発言だとしかいいようがない。

 そもそも、ブルジョア統治体系によって、ブルジョア国家は運営されていくものであり、議会がその中心をなしているわけです。これらの正当性は、ブルジョア市民革命によって形成されてきたものです。
 そうでなければ、封建時代の決まりが打ち破られてきたことの正当性を説明できなくなります。

 また、その言い方であれば、治安維持法や国家総動員法は決まりだから従えということにもなります。
 それでは日本共産党の必然性すらなくなるというものでしょう。
 むしろあなたのいう対象物は、法治国家という概念に近いものであって、ブルジョア民主主義を語っていることにはなっていません。

>2.決定は選挙による多数決で行う
>3.多数決で決まったことには必ず従う

 よく自民党議員がその言葉を主張してきますが、それならば日本共産党の存在は何でしょうか?となります。 選挙や多数決によって決められるとする議会の発祥は、そもそも、王政を打倒するブルジョア革命そのものから形成されています。具体的にいうと、近代議会制度は、フランスが王政時代の三部会のなかからブルジョアジーが台頭して、ブルジョア市民革命をやって三部会をブルジョア議会に作り変えたことに由来しています。イギリスも似たような市民革命から議会は登場してきたのです。ブルジョア国家そのものが、階級矛盾や社会的矛盾を止揚するために、議会で決着をゆだねることから形成されてきたものです。その発祥を受け継いでいるのが議会であり、その本質は階級矛盾(対立)や社会矛盾を止揚するために議会で決着をゆだねるという統治体系がそれらを現象化させているわけです。

 それらの手段を正当化しなければ、ブルジョア国家はもたなくなるわけです。また本質的には、国家暴力装置(軍隊と警察力)によって、それらは維持されているというのがマルクス主義の認識ではなかっでしょうか?そもそもあなたはそういう認識がまったくないのではありませんか?

 しかも、自由と平等といいながらブルジョア議会は当初、ブルジョアジーの男子のみにしか権利がなかったのです。日本でもそうです。そうしたブルジョア議会が大衆化されすべての市民に開かれたのは、二十世紀初頭になってからです。日本の場合は、治安維持法と同時に普通選挙制度を認めたように、あらかじめ、ブルジョア国家の防衛が図られていました。

 あなたのいうように、あらかじめ決められている決まりに必ず従うというのであれば、それ以前は普通選挙権はなかったのに、普通選挙権利が付与されることになった歴史を説明できなくなります。また、イギリスも同じような普通選挙運動が展開され、イギリスでは労働党が登場し労働者の権利獲得が図られるようになります。

 このことも、あらかじめ決められていたことに従えというのであれば、このような大衆化はありえないことになります。ただし、ドイツと日本は社会主義運動の取り締まりを強化して-議会進出を阻んできた歴史があります。

 その結果あの大戦を生んだという反省から、日本の場合は治安維持法は解体されました。これも、あらかじめ決めていたルールに従うのが民主主義であるとするのならば、戦前の法体系はそのまま残っておかなくてはなりません。しかも大政翼賛会とはいえ、戦時中も選挙で選ばれた人たちが多数決で政治を行っていたのですから、あなたの定義だと、それも民主主義だということになります。

>という政治のしかたです。あくまで「政治のやり方の一つ」に過ぎません。

 「政治のやり方の一つ」に過ぎません。とさらっと流しているが、その歴史的流れをぐちゃぐちゃにしては駄目ではないでしょうか?

>よって、社民党員であるPINKOさんにとっては民主主義=理想の政治=朝鮮民主主義人民共和国みたいな政治というイメージかも知れませんが、

 PINKOさんはそんなこと内容は触れていないと思いますが。
 プロレタリア民主主義・ソビエトについては、ここでは割愛しますが、北朝鮮の体制は一国社会主義・二段階革命論=プロスターリン主義に基づく、民主民族革命路線によって展開されている人民民主主義に他なりません。ソビエト運動ですらないと思います。

>あれは民主主義ではありません。選挙やっていませんから。(私には朝鮮民主主義人民共和国が理想の政治をやっているとは思えないのですが、それはここではおいときます)

 一応、選挙はやっています。嘘はいわないように。もっとも、スターリン主義体制における制度の一つとしてあるわけで、選挙がないのではありません。

>日本で民主主義が人気なのは、もちろん今の日本政府が民主主義を採>用していると言うこともありますが、民主主義の権化であるアメリカ>が日本を占領している間に「民主主義は素晴らしい」と散々宣伝したからでしょうね。

 解放軍から釈放され解放軍規定をした日本共産党の「模範的」理論展開と、その後解放軍に非合法化され反米愛国-民主民族革命路線をしく日本共産党の「規範的」意見を展開されているようですが、

 民主主義の本場といわれるアメリカ大統領選挙では、不正疑惑がありましたし、そもそも大統領選挙に投票する人がどれだけいるか知ってますか?しかも、マイノリティーは参加しにくいシステムになっているということもご存知ですか?

 総評が反共民主化同盟によって、親米路線を展開し朝鮮戦争に賛成していたような労働運動が、国労の反戦運動と失業運動によって階級的に転化したのはご存知ですか?もっとも、それらの戦闘性を反主流派を構成して、つねに妨害していたのが日本共産党だったということもご承知ですか?

>民主主義より、ケマルや諸葛亮やビスマルクなどのような優れた独裁>者による政治の方がずっと国民にとってはいい暮らしになるのですが、

 独裁者を肯定し、国民にとってはいい暮らしができるとはいくらスターリン主義の影響を受けたとはいえ驚くべき意見としかいいようがありません。某日本共産党分派は、今でもスターリンを賛美していますが、あなたは、独裁者を賛美しながら、北朝鮮の独裁はナンセンスだとか、社民党員であるPINKOさんにとっては民主主義=理想の政治=朝鮮民主主義人民共和国みたいな政治が理想ではなどとよくもいえたものだと思います。そもそも、共産主義ってのは、誰かに統治してもらうのではなく、政党にお任せするのではなく、労働者自らが自治を行っていくことが原点なんです。その認識があなたにはない。そもそも、日本共産党がそういう認識がないから、選挙で日本共産党にお任せくださいってことになってしまう。私たちが政治を動かしましょうではなくて、私たちにお任せくださいっていう展開をとって選挙を戦おうとするわけです。それが、共産主義でも何でもないと私は批判してきたわけです。

>独裁者が必ず有能であるとは限らないので、私も民主主義を支持しています。

 これがそもそもおかしい。あなたは、有能であるかないかが決定軸になるわけですから。有能であれば独裁であるということになる。恐ろしい意見です。民主主義ってそんなにレベルの低いものなのですか?

>さて、PINKOさんは「悪法が成立してはいけない」ということを繰り返していますが、ここ最近で政府が提出した中で一番の悪法(案)は>私の知る限りではダントツで「人権擁護法案」です。

 つまり、PINKOさんの危機感に対抗して書き込んでいるのがあなただということです。しかも、驚くべきことにあなたは、ここ最近で政府が提出した中で一番の悪法(案)は>私の知る限りではダントツで「人権擁護法案」です。なんていってしまっているわけです。つまり、その他の医療制度改悪や社会保障改悪、イラク特措法、を差し置いてです。びっくりです。そもそも、人権擁護法案には、朝鮮総連と解放同盟を除外せよとせまった人たちも存在していたが、右翼をはじめ日本の最大の排外主義とは、在日と被差別部落民への差別です。それ除外せよと主張したり、この法案に反対したグループは、在日排外や被差別部落排外を扇動してきた右翼連中でした。つまり、それが規制されることに反対したということです。もっとも、私は差別排外の元凶は、現在の国家権力そのものだと知っていますから、国家権力の庇護で人権なんか確立されるはずがないと私は認識しており、その意味で私は反対しております。

>これは憲法違反であるだけでなく民主主義にも反するし無実の人をい>くらでも罪に陥れられるという、とんでもない悪法です。

 よくわからない説明ですね。

>これに対して共産党は、国会の質問においてこの法案の問題点を明らかにしました。そして署名運動をして国民の声を伝え、ついに自民党>もそれを認めて廃案に追い込むことができました。

 地方議会のボス交でみられる、解放同盟叩きとにちようなものでしょう。

>分かりますか?これが「民主主義」です。

 ブルジョア政治学の領域でさえつかめていないあなたが、得意げに、これが「民主主義」ですといわれてもね。 しかも自分の信条にあわない法案がお蔵入りになったことをあげつらって、これが民主主義だ、日本共産党は愛国者の党ですとばかりに、リップサービスを振りまいて、排外扇動を展開するのはあきれるほかありません。これでは、共闘をしなくてはならない大事な時代に、党派拡大を追及するような選挙戦術や延命に汲々とするという日本共産党の現状がいっそう露呈してくるといえるでしょう。
 私は社民党のほうが日本共産党よりも多く得票する可能性すらあることを指摘しておきましょう。

>法案が本当に悪そのもので、その悪い点を正しく指摘できれば与党は>動かせるんです。

 つまり妥協やボス交をすすめてるのですか?

>決して、自分が気に食わないからとむりやり自分の意見を押し通すことは民主主義とはいいません。

 あなたがいってきたように、多数決が決めるのではなかったのではありませんか?

 あなたは社民打撃論を展開し日本共産党の優位性を語っている場合ではないことを、指摘したいと思います。

 あなたに欠如している点をもう一つだけ指摘しておきます。
 それは、日本国憲法における、自由権と平和的生存権と社会権が民主主義を保障しているわけなのです。決して政党間のイデオロギーなどではないということを述べておきたいと存じます。