筆坂秀世さんと元駐レバノン大使の天木直人さんの対談本『九条新党宣言』(展望社)が発売されました。いまの外交、政治のありようが率直に語り合われていて、一気に読める本でした。天木さんの筆坂さんや共産党に対する辛口の注文も見所です。対談は、かなり険悪になった様子すらあります。
筆坂さんには、ぜひこの調子で発言していってほしい。安倍新内閣になってからの国会論戦の低調ぶりを見るにつけ、共産党の枠の中だったとはいえ縦横にテレビで歴代総理を翻弄した弁舌を違った形でもよいから発揮してほしいと思うのは、天木さんだけにとどまらない多くの人の願いでしょう。
筆坂さんには、賛否両論がここでたたかわされていたようですが、この本ではセクハラ問題にも以前より深刻な姿勢で向き合われているようですし、むしろより広い問題について現状での見解を披瀝されています。どっかの「研究所長」のように無責任に趣味の世界へ閉じこもりながら自分の見解の押し売りをしている人より、自由な発想が感じられます(個人的には、不十分だなと思う点もありますが)。
とにかく、新たな論点を提示していると思いますので、皆さんにも一読をお勧めします。