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「きれいごと政治」はもういい、「生活政治」を

2007/1/21 さとうしゅういち 30代 社会市民連合事務局長(連合系労組組合員)

 祖母は私に気を使わせないようにしているが、それが痛々しい。

 昨年末に、引付を起こしてトイレに行けなくなった祖母を私は おぶっていった。

が、それからはしばらくは、よさそうです。

 が、やはり、ときには、10万円近くになる、介護保険費用が 痛いところです。原因は、介護保険の支給限度額は要介護2だ と、194800円あるはずなのに月20日、1.5時間きて もらう(1回5840円)訪問介護サービスに相当する約12 万円以上はどうも保険適用になっていないのです。

 保険適用部分の1.2万円(1割)とあわせて、10万近い負 担になっている。きちんと、支給限度額まで保険適用してくれ れば、負担は1割適用だけで済むのだと思っても、それ以上は 、「不適正なサービスだ」ということになってしまう。今の国 の基準ではそうなってしまう。じゃあ、私が仕事を休んだら、 というけど、連立時代に自民党と社会党が新進党案を葬り去っ たお陰を持ちまして、休業補償は不十分、しかも、よくみたら 難しい。

 しかし、今のネオコン議員の方々はやれ愛国心だのなんだのと 「きれいごと」ばかりで、こういう問題は全く手をつけようと しない。

 自民党を支持してしまっている、インテリぶったネット上の若 者も同じだと思います。今は、おそらく親にむしろ養ってもら い、給料は小遣い的なものと推察しますが、ご自分の親が老い た時など考えてはいないのではないでしょうか?

 困ったことに、ネオコンな若い政治家たちには、生活感覚がな く、小泉さんの言うことを鵜呑みにして、「改革」を叫び、気 に入らないものには「抵抗勢力」のレッテルを貼ることを、高 級なことと勘違いしているのではないかと思ってしまいます。

 生活感覚がなくて、きれいごとばかり。そして、上からの視点 で、ガーンとレッテルを張る。こういうのが私は大嫌いです。 だから、逆に昔はむしろ左翼に反発を覚え、自民党を支持して いた。が、小泉さんが総裁になって逆に自民党が大嫌いになり ました。それは私が真の意味での保守主義者だったからゆえで す。

 生活を破壊するものに立ち向かうのは当然。これが、保守の真 髄であると思っていた。だから私は、自民党を離れ、革新に移 ったが、ここがまた頼りない。独善的にすべきではない、平和 、人権を守るために共同を、と訴えてきたのですが、途中まで は成果を挙げたものの、その過程で却って、訳が分からなくな った。その上、陣営内守旧派による「バックラッシュ攻撃」。 心労心痛になり、頓挫しました。

 ボロボロになった私を救ったのが三井さんとの出会いだったの です。

 今時の特に都会の若い人のなかには、妙にインテリぶって、 おかしいことをおかしいといわず、「消費者の利益」だの「改 革」だの「愛国心」だのと、屁理屈をつけて、「えらい人」と アメリカの私利私欲を追求するネオコンを、擁護してしまう人 が多すぎる、と憤慨していました。まだ、地方のほうが、亀井 さんなど、ガツンと自民党政府に反旗を翻す人を支持する人が 多くいるので、逆に都会の人にイライラしていました。

 そんななかで、ガツンと媚びずに立ち上がった三井さんに、そ して、三井さんを応援するみなさんに私は心から共感してしま ったのです。だって、当然のことを当然に主張しているだけで すから、応援するのは当然じゃないですか?

 当たり前のことを当たり前にすることをする三井さんの態度 が、元来保守本流の私の心をかっちり捉えたのです。ネオコン の「きれいごと政治」に私は激しく反発し、一部野党の人たち の、これまた、お題目だけの対応も私の心を捉え切れなかった のですね。当たり前のことを当たり前にする人を見殺しにした ら、自分の首を絞めますよ。だから俺は、ここで立ち上がるし かないと決意したのです。

 「自民はもういい、国民新党だ」というポスターが亀井さん・ 国民新党の演説会場に張られていましたが、(ネオコンによる 「革命」のお題目だけの)「きれいごと政治」はもういい、「 生活政治だ!」といいたいですね。

 地方選・参院選では、「えらい人」任せにせずに、「ふつうの 人」がもっと、政治にかかわるようになればよいですね。(え らい人いいなりではない)女性やマイノリティーの方の進出を とくに心から願っています。