格差是正がさかんに論議されている。
経済活発化の方向では最低賃金の見直しや中小企業の助成な
どが検討されている。最低賃金を上げることは中小企業の経営
を圧迫すると反対する向きもあるが、就業者の労働意欲を高め
る効果も大いに期待できるので、逆に企業の活性化につながる
と
期待される。
一方、弱者救済の方向では年金や生活扶助の実質的引き下げ
を撤回するとか、更には向上させる意見もある。しかし、これ
らは日本経済の活発化には寄与しない。
一言で社会の格差というが、その最下層にはどういう人達が
居られるだろうか?零細企業で一生懸命に頑張ったのに、不渡
り手形を掴まされて倒産し、一家心中を図る事例などは、少な
い年金で最低の生活を送っている人達よりもはるかに悲惨では
ないか。
改革の一例として、約束手形による取引を法律で禁止すれば
どうだろう。経済の発展から見れば逆行であろうが、こうして
自殺する人達を救い、小さくはあっても優秀で意欲のある零細
企業の今後とも続く活躍を期待できる。長い目で見れば経済の
安定と発展にもつながるのではないかと思われる。
共産党の方針として、貧しいが真面目に働く階層が正当な待
遇を受けるような社会を目指しているのであれば、こうした一
見小さな改革から「努力すれば報われる」社会を構築していく
提案をなしていくべきではなかろうか。