3月に入り東京都知事選挙をめぐって、石原現知事にかわるものを求める動きはいよいよ強まっている。しかし、第一野党民主党は誰を推すかもまとめていない状況である。
ここにきて、浅野史郎氏が立候補に含みを持たせる発言をし始め、関連の報道も増えている。
本サイトの関係者にも、現実的な選択肢として浅野氏が民主党の支持を得て立候補することを望む(そして、共産党の推す吉田万三氏と調整を行う)人も少なくないであろう。
しかし、どんな政策で、どんな推進勢力により浅野氏が立とうとするかが明らかになっていない。うがった見方かもしれないが、浅野氏は知名度が現職より低い分態度を明らかにしないまま報道を続けさせることで間接的な選挙運動をしているかもしれない。
政策が明らかにならないまま浅野氏の「幻想」をふくらませる危険性は、実は、石原氏、小泉純一郎氏がとってきた手法である。
したがって、「はっきりさせない浅野氏」への立候補エールは意外な人々を喜ばせる可能性がある。
・候補者乱立となり、圧倒的に知名度の高い現職は有利にならないだろうか?
・石原氏に代わる有力な保守知事候補として押し上げる可能性はないか?
・浅野氏が宮城県で進めた新自由主義的「改革」の問題点があいまいにならないだろうか?
ここは、作られつつある「浅野ブーム」を冷静に見据え対応を考える必要を感じる。
すでに、平和共同候補運動の第二ブログで憂慮する見解がみられる。
http://unitingforpeace.seesaa.net/
なお、浅野氏が、オリンピックと大規模開発優先を撤回させ、格差貧困対策や社会保障の拡充に取り組む、という政策を明確にした場合は、これらの実現のため護憲勢力は協力し候補者や運動の調整を行うべきであろう。(2007年桃の節句記)