とんびさんは3月6日の浅野氏の立候補表明に対して、前
回に提起した疑問に全く答えられたものになっていないといく
つかの事項をあげておらます。そして現時点で、とんびさんは
浅野氏はやっぱり怪しいという結論を出しておられます。私は3
月9日に中野ゼロホールで行われた出馬表明の会場で手渡され
た浅野氏の「出馬表明にあたって」という文書を読みました。
出馬の理由には、「社会的弱者に対する差別発言、都政の私
物化、公私混同、側近政治、恐怖政治のような教育現場などの
石原都政を変革するために立ち上がらなければならないと思い
」「ここで立ち上がり石原都政にストップをかけなければ都民
にとってだけでなく、日本の政治にとっても取り返しのつかな
いところまでいってしまうという危機感を持ち都知事選に出馬
する決意をしました」と書かれており、また、「最大最強の地
方自治体である東京都が他の自治体とともに真の地方分権を進
めていく牽引車的な役割を果たす必要があり、私はその役割を
果たすべき立場を引き受けたいと考えました」と書かれていま
す。
さらに「都政運営の基本姿勢」では
? 東京都政を転換することにより、この国の政治への不信感を
払拭する。それによって閉塞感に風穴を開けて、生き生きとし
た日本をよみがえらせる。
? 都政の手法として、強制、管理、抑圧といった側面を強調す
るような手法とは決別する。社会的に弱い立場にある人が,生
きやすい環境を作り出す
? 情報公開により、透明性のある都政に、政策立案の過程も外
からみえるようにし、都民、職員が積極的に参加する形の意思
決定が出きる体制に転換する。
? 都民から預かる税金について、都民にわかりやすい説明をし
ながら大切に使う。
「政策の骨子」では、震災の不安、高齢化への不安、若者の
不安、地域の安全への不安、環境の不安の五つの不安を解消す
ることを約束しています。
「東京で連帯を進める」では、多磨,島嶼と23区の連帯、ア
ジアとの連帯、地方との連帯、障碍を持つ人と持たない人の連
帯、中小企業、商店街との連帯を掲げています。これは、利潤
追求の競争を原理とする社会に、人間的連帯を復活させようと
していて、とても興味をおぼえました。
「東京の未来を切り開く」では、歩くことが楽しくなる東京
へ、子どもが愛情に包まれて健やかに育つ東京へ、地方分権改
革の先頭に立つ東京へ、文化の花咲く東京へを提起しています
。
大雑把に整理すると、以上のようなことが公約されています
。
このような政策を実現するためには、憲法を無視しようとし
ている石原都政、日本の安倍政治から、憲法を守る方向へと舵
を切り替えると言う表明ではないでしょうか。また、この出馬
表明の内容は、石原都政からの根本的転換をめざすと言う提起
ではないでしょうか。大型開発を止めないでこのような浅野さ
んの方針は実現できるとは思えません。国立市政を見ればわか
るように、議会で妨害されることが目に見えている時に、大上
段に振りかぶって憲法を守る、石原都政から根本的に転換する
、大型開発を止めるなどと表明しないからといって、支持しな
いのは、情勢に見合った行動とは思えません。
現在の閉塞的政治情勢の中で、浅野さんは民主勢力が結集で
きるようによく考えた提案をしていると私は思いました。
3月22日に「日本のための東京 あなたと創り直す」マニフ
ェスト2007 が6日のマニフェスト改訂版として発表されてい
ます。それには多くの人々からの浅野氏への要望を組み込んだ
一層具体的なものとなっています。
「私であるからこそできることとして?「老いても安心して
暮らし続けられる東京から私の本籍地は福祉です」?「誰もが
参加できる東京から徹底した情報公開をすすめます」?「東京
オリンピック承知の全面的見直し~都民が反対するオリンッピ
ックにはNO」と主張しています。私はインターネットで読み
ました。是非とんびさんもご覧になってください。http://210.136.139.210/070320-manifesto.pdf
日本共産党は、都知事選が近づくにつれ、民主党と浅野氏へ
の批判を新聞赤旗やビラ、街頭などで激しく行っていますが、
敵を間違えているのではないでしょうか。宮城県での実績が悪
かったからという理由で、今、浅野さんが掲げている政策は、
デマだとか、やる気もないのに掲げているとか、人気取りだと
か言う批判の仕方はおかしいです。なにがなんでも、石原都政
にだけは終止符をうつという課題で民主勢力は闘うべきです。
石原も浅野も同じだとは、わたしにはどうしても思えません。
政治の流れを変えることが今一番大切なのではないでしょうか
。浅野さんは政党の支持を受けないというのであれば、わたし
は日本共産党が率先して、浅野を支持するよう民衆に呼びかけ
るべきだと考えます。もし、それで浅野が当選し、公約を守ら
ないようであれば、浅野批判の先頭に立てばいいのではないで
しようか。これを無責任な態度と民衆はみないとわたしは考え
ます。正しいことをいっていれば、いつか民衆はわかってくけ
るというわけにはいかないのが政治です。