都知事選での党中央の赤旗紙上での訴えには、うんざりしま した。
民主が担ぐ浅野氏は、宮城での福祉の破壊者。民主・東京は 、石原与党。自民も民主も全く同じ、など。
確かにそうなのでしょうが、今回の選挙では巨悪・石原をど
うしても倒す、ということが一番の目的だったでしょう。
党の見解は、いつも他党には否定的・悲観的。選挙の前だけ
野党ぶっていると民主を非難、浅野氏が当選すれば知事も議会
の流れも変わる可能性があるはずなのに、過去の事例を持ち出
して、駄目になるって決まっていると。
4/10の常任幹部会声明では、これから4年も続く石原の
悪政については何も触れず、吉田万三氏の健闘のみを自画自賛
。共産党は、人質になった都民のことは二の次で、党の未来に
ついては、もうどうしようもなく楽観的です。
まあ、今回は、浅野氏にも出馬に際して出遅れた戦術的ミス
があったため、独自候補の押し出しに専念した党ばかりを責め
るわけにもいかないかもしれませんが。
でも党には、参院選の勝利につながる総括をして欲しい、と
切に願います。
それと、改憲を本気で止める気があるのなら、民主党は1か
ら10まで全部だめ、と切り捨てるのではなく、各民主議員の
査定を急がなくてはいけない、と思います。
憲法に対する態度や、新自由主義の信奉度、党の政策に一致
できる度合いなど。自民と民主は全く同じ、というけれど、自
公が圧倒している国会を傍聴してみれば、緊迫感のなさ、与党
議員の無気力さといったものが実感できます。教育基本法も、
真剣な議論無く通ってしまった、そして今は国民投票法が官邸
と国会の中だけの理屈で強行採決されようとしている…議会の
倫理が、民主主義が巨大な与党の誕生で、危機に瀕していると
言っても過言ではないと思います。今の状況は、日本全体を(
与党支持者も含めて)衰弱させているように思えてなりません
。今の状況を見れば、党は民主は悪と言っていても、民主も含
めて自公に拮抗できる議会状況に持っていく必要があるのでは
ないでしょうか?
衆院を自公で埋めたのは、小選挙区で候補者を乱立させた党
の責任。
また、市井の声・空気を読めなかったことで、石原を勝たせ
てしまった。(3年前のアメリカ大統領選では、ANYBODY BUT
BUSH!ブッシュ以外なら誰でも、の声が渦巻いていた。)
「石原以外なら誰でも!」の雰囲気がかつてなく高まったの
に、それを実践に結びつけられなかった。
その知事選で、かすかな光明といえば、吉田氏が63万票を
獲得したこと。
この数字には、評価の声が分かれるだろう。あるマスコミの
出口調査では、共産支持層の4割以上が、浅野氏へ投票したと
ある。吉田氏に投票したい気持ちより、巨悪・石原を倒すため
には仕方ない、と選択した人々も多かったろう。
だから私は、この63万という結果を評価します。
ところで、参院・東京選挙区に勝つために、吉田 万三 氏
を候補者に差し替える作戦は如何なものでしょう?
人柄・雰囲気、実行力、論戦の力。この都知事選で上げた人
気と知名度に、党中央は賭けに出て議席奪還を狙って欲しい。
(2007年4月25日)