今回は評論家的立場で書いて見たい。千坂史郎さん、ぶどう ちゃん、特に、土佐の頑固者さんを読みました。土佐の頑固者 さんの現状認識については、基本的流れに同意します。と言う のは、論理に基本を据えずに、社会民主主義(呼び方には問題 が有ると思うが)による変革を模索している点です。私が指摘 して来た(科学は事実であり、論理ではない)問題意識と共通 点(個人を基本に据えている点)は有ると思うからです。日本 共産党の変化は、社会民主主義への脱皮か?と言う問題意識を お持ちです。私は二年程前、不破氏秘書周辺の人を介して、不 破氏に“科学は良いが、哲学は間違い”と言う手紙を書きまし た。仲介の人と数回対話しました。不破氏も社会民主主義的方 向は、持っていると考えた方が良いでしょう。しかし、社会民 主主義では足らない事も知っている筈です。民主集中制を解く 事は、即、共産党の解党的混乱を引起す可能性を持っており、 選択の余地は疑問に思っては居ますが、共産党の改革は此れが なければ完成しませんね。
中国の市場化の方向は、宮本議長の頃から考えられていた筈 です。(宮本元議長は訪中して周恩来とは合意を見たが、毛沢 東とは決裂し、北京では日本人留学生の紅衛兵に暴行され、平 城へ逃げ帰った。特に、緒方元国際局長は酷い怪我をした事実 がある。当時の赤旗参照。)
現代中国についてのコメント。―現代中国共産党幹部の認識 は、共産党を名乗っているに過ぎない。共産党を名乗らなけれ ば成らない決定的理由が存在する。其れは、中国と言う“国家 の求心力”です。中国と言う概念は、古いものですが、国家と しては存在した事はありませんでした。中国は、其の求心力は 、漢字で書かれた歴史です。中華思想です。漢字を捨て音標文 字を使用しようとすると、全国的意思疎通が無くなります。( 中国語はヨーロッパ全体と同じく、又はそれ以上に言語が異な る。)中華思想が無くなれば、中国は大国であっても、貧しい 不平等な社会であることをさらけ出します。これ等の事を包み 隠しているのが、漢字社会、中華思想、共産党です。共産党の 論理で、労働者の独裁と言う不合理性が担保されており、資本 主義国家と言う観念(不合理的論理)で他国とのコミニュケー ションの阻害を合理化しています。
不破氏に付いてのコメント―氏の評価は“理論家”と言う評 価でしょうか。私も否定はしませんが、其れより、宮本元議長 が後継者に選んだ最大の理由は、党官僚の素質(宮本議長の敷 いた路線を逸脱しない)だと思います。現在も、共産党は、戦 後の混乱期を乗り越えた宮本顕治氏の路線を逸脱していません 。日本共産党の階級敵は、アメリカ資本主義と共に其れに従属 した日本資本主義です。土佐の頑固者さんの現状分析は、そう 言う事から、概ね同意できます。
千坂史郎さんは、米国や国際世論のさじきの外で軽蔑されて いる政府、と言う位置づけですが、私的には“少し変だよ“と 言うことに成ります。理由を言います。終戦時、連合国(国連 の前身)は、戦後日本の国際的位置づけを策定しました。戦前 の連合国は皆植民地を持つ国家でした。レーニンの言う帝国主 義の申し子でした。国際政治を力で動かしてきたのです。第二 次世界大戦に参戦する中で、戦意を鼓舞する中で、戦後社会の 有り様をが検討されてきました。此れがチャーチルとルーズベ ルトの大西洋上の会談です。イギリスは植民地を手放す事に同 意しました。此れ以後、連合国は戦後に向け、民主的政策を進 めてゆきます。東京裁判はその様な経緯の中で、敗戦国の戦争 指導者が、戦勝国の裁判によって裁かれると言う道を敷きまし た。国家の主権と言う概念から言うと、此れは逸脱です。最も 、私個人としては、人間以外に主権を認めてはいけないと考え る者には、今後、戦争を起こした国家指導者は裁判にかけ、裁 く国際的制度を構築すべきだと考えます。(現代国連下の常設 機関国際司法裁判所は、実質機能していない。)
又、国連憲章は、前記の通りの経過を採っている為、敗戦国 条項が現代でも機能しています。現代の“慰安婦問題”(安部 首相の見解に興味を持っている)顕在化については、連合国支 配層と、中国共産党の国家的謀略的策動と、韓国朝鮮の政治的 (国家の求心力と儒教的倫理観の恨思想)民族思想等が、其々 合同しており、国内では、平和主義と言う思想(感性的思想、 これについては当ブログのテーマ)を表面に出した政党の政治 的政略とともに、私と同年齢付近の全共闘世代の政治的ヘゲモ ニーを持つ人たちの力が大きいと思います。現代日本の国際的 評価については、一様ではありません。共産党の論理からは、 かって、コミンテルンが存在し、国際的連帯的行動を援助して きました。其の延長で、以前は日本共産党と中国共産党とは、 野坂氏が延安、モスクワに滞在した如くに、国際連帯が実質行 われてきました。中国共産党の謀略的文書(日本を対象とした 文書)がタイの奥地で発見されたとのニュースもありました。 (事実は確認できない)其れに沿うように日本共産党の“民主 連合政府構想”もありました。当面、中国共産党の謀略は(謀 略“的”範囲を出ませんが、歴史的には多分明らかに出来るは ずです。)私としては、唯物史観ではなく、科学的史観を追及 して行きます。未来の国際社会は、科学的史観に成っている筈 です。
4月29日のぶどうちゃんと言う方の投稿に興味を持って読み ました。共産党への希望として、1 当選票差が激しい為、現 職を取りこぼす。2 現職、新人の交換が上手く行かない3 しんぶん赤旗読者の減少。4 党員の減少。5 住民の要求に かなった戦略の無さ。6 無党派、青年学生の変化に対応でき ていない。7 確かな野党路線の住民からの孤立。8 労働組 合の旧態依然のスタイル。等が挙げられています。お説の通り でしょう。感性社会の有り様の一つに、反省の無さが挙げられ ます。無論、共産党の論理では、其れは“マルクス主義の原則 ”と考えているのでしょう。私の見解では、原則と言う言い方 は方便です。ヨーロッパ諸国の共産党諸政党は、変革されてい ます。考えるべきでしょう。私は、日本人は感性社会であると いうのは、理論政党だと思っている日本共産党の実態は、自己 変革できない、感性社会の共産党だと考えています。自らの過 去に拘っています。国民の幸せを第一に考えていません。ぶど うちゃんの挙げた問題は、科学的理論政党ならとうに解決され ている問題でしょう。論理に拘るだけで問題解決に進めない共 産党は、科学の党でしょうか。私には“是”とすることはでき ません。ぶどうちゃん氏の生の声を聞きたいです。
共産党の否定面のみを批評して来ましたが、共産主義諸政党 の良い点があります。日本共産党のみではなく、中国共産党を 含めて共産党を自認する政党は、みづからを科学的論理に立脚 すると考えています。(実は哲学)其の為、少なくとも、国民 教育は科学を称揚しています。此れは将来にとっては、掛け替 えの無い善政でしょう。無論、誤りの論理的政治の中では、日 の目を出しにくいでしょうが、将来が楽しみです。