現自民党執行部や安倍政権は、敵基地先制攻撃・核武装
論者が席巻している。中川幹事長や麻生外相、安倍首相自身な
どの発言の数々で、それが分かる。そういう物騒な政権党の一
環として、今回の久間防衛相による広島・長崎原爆投下「しょ
うがない」発言が出てきたものと云うべきである。
野党は久間防衛相の罷免を求めているのは当然ではあるが、
核廃絶をもてあそぶ安倍政権の構造的特質を追及する必要があ
る。
原爆投下「しょうがない」発言は、単に過去の問題として正
当化しただけではなく、否、むしろ、その主要なねらいは、今
後の日米軍事同盟にもとづく先制攻撃戦略における核使用の正
当性を広く国民に認識させることにあった、とみた方が妥当で
あろう。
安倍のボロ隠しのような見え透いた「注意」や久間の軽々と
した陳謝で、物騒な安倍極右政権の構造的特質が解消されてし
まうものでは決してない。発言の撤回や辞職だけでなく、安倍
極右政権の打倒をめざしてたたかっていかなくてはならないの
である。チャンスは接近しつつある選挙にこそあるといえよう
。