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平和宣言について

2007/8/9 風来坊 50代 自営業

 8月6日の広島市長の平和宣言を読みました。共感できる宣言 だったので、前半を 掲載したいと思います。

平和宣言
 運命の夏、18時15分。朝凪(あさなぎ)を破るB-29の爆音。青 空に開く「落下傘」。
そして閃光(せんこう)轟音(ごうおん)―静寂―阿鼻叫喚(あび きょうかん)。
落下傘を見た少女たちの眼(まなこ)は焼かれ、顔はただれ、助 けを求める人々の皮膚は爪から垂れ下がり、髪は天を衝(つ)き 、衣服は原型を止めぬほどでした。
爆風によって潰れた家の下敷きになり、焼け死んだ人、眼の玉 や内臓まで飛び出し息絶えた人―辛うじて生き永らえた人々も 、死者を羨(うらや)むほどの「地獄」でした。
 14万人もの方々が年内に亡くなり、死を免れた人々もその後 、白血病、甲状腺癌等様々な疫病に襲われ、今なお苦しんでい ます。
 それだけではありません。ケロイドを疎まれ、仕事や結婚で 差別され、深い心の傷はなおのこと理解されず、悩み苦しみ、 生きる意味を問う日々が続きました。
 しかし、その中から生まれたメッセージは、現在も人類の行 く手を照らす一筋の光です。
「こんな思いは、他の誰にもさせてはならぬ」と、忘れてしま いたい体験を語り続け、三度目の核兵器使用を防いだ被爆者の 功績を未来永劫忘れてはなりません。
 こうした被爆者の努力にもかかわらず、核即応態勢はそのま まに膨大な量の核兵器が備蓄.配備され、核拡散も加速する等 、人類は今なお滅亡の危機に瀕しています。
 時代の遅れた少数の指導者たちが未だに、力の支配を奉ずる20 世紀前半の世界観にしがみつき、地球規模の民主主義を否定す るだけでなく、被爆の実相や被爆者のメッセージに背を向けて いるからです。
 しかし、21世紀は、市民の力で問題を解決できる時代です。 かつての植民地は独立し、民主的な政治が世界に定着しました 。
 さらに人類は、歴史からの教訓を汲んで、非戦闘員への攻撃 や非人道的兵器の使用を禁ずる国際ルールを築き、国連を国際 紛争解決の手段として、育ててきました。
 そして今や、市民と共に歩み、悲しみや痛みを共有して都市 が立ち上がり、人類の叡智を基に、市民の声で国際政治を動か そうとしています。 以下略
 2007年8月6日 広島市長 広島市長 秋葉忠利