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館長雇い止め・バックラッシュ裁判 不当判決! 弁護団 、記者会見で判決文の矛盾を指摘

2007/9/12 さとうしゅういち 30代 サ ラリードパーソン(連合組合員、社会市民連合事務局長、一応 民主党員)

 館長雇い止め・バックラッシュ裁判は、9月12日、大阪地裁809 号法廷で判決が言い渡されました。山田陽三裁判長は、原告敗 訴の判決を言い渡しました。

 判決後、原告三井さんと弁護団は裁判所内で記者会見しまし た。

 弁護団は「原告の請求棄却という残念な結果」だと、不当判 決に怒りをあらわにしました。以下、主な発言内容です。

「男女平等阻む勢力に屈した豊中市と財団が、非常勤館長をや めさせ常勤への採用を拒否した」
「市も財団も三井さんを実績を認めつつ、『看板としての役目 は終わった』などとした。組織体制変更後、新館長になった桂 さんも退陣し、空席。その桂さんは、法廷で強化になっていな いと証言した。」
「組織体制変更なら、まず財団で議論すべきだ、それがまった くなく、秘密裏に市が主導で決定した。2003年12月16日に桂さ んに決めていながら、山本事務局長は『第一義的には三井さん 』と言った。」
「2004年2月22日に常勤館長の採用面接をしたが、その前に 桂さんに『あなたしかいない』と言った人権文化部長が選考委 員会にはいっていた。」

 そして、今日の判決は、「あちこちで、こうした市のおかし さを認めながら、慰謝料を支払わないといけない程度の違法性 はない、として原告の請求を棄却した。」と裁判長を批判しま した。

「更新に関する日立メディコ事件での判例も無視した。期待権 を法的権利とはいえないとしている後退した判決だ」
「組織体制変更について山本さんが情報を意図的に秘匿した、 と認めている。しかしなぜ意図的に秘匿したかの理由は不明と し、そして違法ではない、組織体制変更はおかしいとはいえな い、としている」
「部長が面接委員になった採用面接にしても『公正さに疑念を いだかざるをえない』と明言している。しかし結論は『選考結 果に影響を与えたとはいいきれない』としている」

 「全体として、豊中市のおかしいことは多くある、と認めな がら、慰謝料にまでは値しないとしている」などと判決の矛盾 を指摘しました。

 三井さんが次に発言しました。

「情報をきちんと知らされず、労働権を奪われた。在任中、市 からは批判や問題の指摘はなかった」
「今辞任した安倍さんを中心とした男女平等を引き戻していこ うという勢力が日本に跋扈しているが、その派の議員が豊中市 議会内外で圧力をかけた。それに困った行政が非常勤の私を雇 いどめにした。筆舌に尽くしがたい首のきられかたをした。」
「苦しみがいやされるのが司法と思った。しかし不当な判決で さらに苦しむことになった」
「二千万人はいるという非常勤職の権利擁護にマイナス。」
「この判決はバックラッシュを加速させかねないと思う。」

 さらに、弁護団は「この判決は、不公正を行政がやったとき 中身を立証しないとだめ、というはなしだ。隠しテープで録音 でもしなければならないではないか。それはありえないこと。 行政の悪を裁いてほしいのに、これでは行政の悪をとめられな い」と怒りをあらわにしました。

 「控訴の方向で検討する」として会見を終えました。