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ローザ雑感

2007/10/20 スカンジナビアン

 全く久しぶりです。 最近はこちらには来ていなかったんで すが、昔懐かしい(失礼)風来坊さんがこれまた懐かしいロー ザルクセンブルグの所論を引用して自論を述べていますね。
 其れにたいして鳩さんが異論を唱えています。

 私はローザの文献に触れたこともないですけど、どうもお二 人の議論を聞いていると、やはりローザは敗北の人と言う気が します。
 以前、やはり日本国憲法擁護連合さんがローザは社民の出自 で革命に敗北した人、レーニンは革命に勝利した人、と指摘し てました。

 お二人の議論を聞いているとなんだか、革命の情勢において 、日和見主義に陥った人物だとしか思えませんねえ。

 私は社民主義者(左派です一応)を自認してますが、当時の 独では世界大戦が戦われていたわけですし、敗色濃厚で権力側 も動揺し、人民は飢えてレーテを結成して革命情勢に至ってい たわけですから、当然武装蜂起によってロシア革命型の武力革 命を提起すべきでしょうね。
 あの当時の独においてはそういう暴力革命しかありえなかっ た。帝国議会に代議士を送り込むことなど問題外でしょう。
 それは最大の情勢認識のの誤りで、そうした情勢認識の誤り はやはり、ローザの革命への展望・認識自体を批判的に再点検 しなければならないのではないですか?

 では革命を成就したとしてその後どうすべきなのか? 其れ については、私はロシア革命のその後を追随すべきじゃなくて 、ローザが言うような民主主義の徹底じゃないかと思いますよ 。結局、それはより民主的な新たな資本主義社会となるでしょ うけど。
 つまり、民主主義革命であって社会主義革命じゃない、と言 うことでしょうね。 人民の自由な選択=徹底的に民主的な議 会に未来を委ねるなら、結局そういうことになるでしょう。

 レーニンはそういう民主主義の徹底などは視野にも無かった んでしょうね。
 そこのところはローザの批判が正しく、レーニンは誤ってい たんでしょう。
 結局はローザの予見以上にスターリン独裁に帰結したわけで 、レーニンの誤りもまた明らかですけど。

 制憲議会を武力で解散するくらいなら、最初から普通選挙な どすべきじゃなかった。
 20%そこそこの少数派がボリシェビキ。エスエルが多数派 だった。
 しかし、おそらくはケレンスキーを武力で倒したことに対す る他党派からの批判があり、その負い目のために選挙をやるこ とを約束せざるを得なかったのではないだろうか? 
 しかし、結局武力解散では溝を深めるだけのことだ。
 勢い、政権独占、他党派弾圧、となる。

 まあ、よくある統一戦線タイプをもって議会の代わりとし、 数年後の選挙を公約するってとこが精一杯だろう。
 時間を稼ぎながら革命の成果を維持しつつ、ゆっくり着実に 民主化を進めていく、というのが本来のロシア革命の行くべき 道じゃなかったか? ローザが言うような民主主義の徹底には ロシアでは時間が掛かるだろうが、常にその民主主義の定着の 先頭に立つ、という方針を掲げることが革命の成果を維持し定 着させることに繋がる道だったのだと思う。
 その結果成立する社会は社会主義社会ではないだろうけど。