2007年の参議院議員選挙での自公の大敗北、民主党の一人勝
ちという状況で2つの大きな変化が生じている。一つは、連立
与党の新自由主義的構造改革路線に一定の足止め、見直しを迫
る動きである。これらは、この参議院議員選挙でニュアンスの
差はあれ各野党が訴え、終盤には与党も政策に取り入れざるを
えなかったものである。
もう一つは、民主党の自民への接近である。10.30以後の2
度に渡る自民・民主党首会談で、参院選からは予想もつかない
ような大連立が成立しかけた。その後も、自民党からは話し合
いの秋波が民主党に送り続けられている。民主党は、消費税を
社会保障財源にという方針をまとめたほか、テロ対策特別措置
法案の対案を示し国連決議による自衛隊海外派遣を求める内容
であるほか、衆議院での再議決可決成立に道をひらく対応を始
めた。
本サイトでも野党の共闘、民主党政権をまずつくって自公の
足を止めるべき等のご意見が出され、そこには多くの傾聴すべ
き点があった。私は、方向性としては賛成しつつ、民主自民の
大連立の危険性を挙げていた(2006.8.4 一般投稿欄)。
ここでは、なぜ、このような動きがあるのか、ということに
ついて3点挙げたい。
1)民主党内右派が、大連立構想を捨てていない小沢氏と結んで
飛び出すリスクを減らすために、民主党自体が右よりの主張を
せざるをえないこと。
2)アメリカからの圧力が民主党にかかっている可能性が高いこ
と(千坂様もご指摘)
3)肝心の護憲の立場の野党の共闘が、参議院議員選挙後もなさ
れず、共産党が全小選挙区立候補の方針を取り下げるという消
極的なもの等に限定されていること。共産党や社民党が、大連
立の助産師的役割を果たしかねないこと。
是非、本サイトでも、民主党の役割や変身についてのご検討と
ともに、(間近に迫る?)次の総選挙をどうたたかうべきかに
ついての意見交換を期待したい。