アメリカの信用収縮が始まった。その様に言い切って良いか もしれない。景気の良い時は住宅を手に入れる事が出来た。失 業や不幸な出来事に会い、ローンの返済に困難が生じた。積立 金を下ろし、保険金解約し、クレジットカードは使用不能に立 ち至った。デリバチブ商品はまちまちで市場は存在しない。結 局、銀行に停留する。損失額は計算出来ない、新たなデリバチ ブ商品にまで不安が出て来つつある。アメリカ人の見かけの財 産が実質低下して行く状況が出現しつつある。言い切って良い のか。各自の判断であろう。
グローバル化とは、国内経済から国境を取り除きインターナ ショナル化に進む事である。と共に、経済のルールの統一化を も意味している。言うもでも無くルールはアメリカ化である。 一国の経済は世界に波及する。大国の経済の左右は、他への影 響が大きい。金本位制に擬して考えると、金を始め石油、希少 金属、鉄鉱石まで、高騰して来ている。言い方をい変えて言え ばインフレに近づいている。
無論、楽観論もある。年末には株は上がるだろうと説く。日 本の経済は見掛けほど弱くない。円はドルに引き込まれる度合 いは少ないと。
一方余った金は、アジアアフリカ、中南米の発展途上国へ流 れ、これ等の国の経済を引き上げて行く事に成る。悪くは無い かもしれない。世界中が均一化に向かい、但し、持てる者と持 たざる者の格差は拡がって行く。経済の均一化は、労働者の賃 金の均一化でもあるかもしれない。それでは、経済に規制を加 えて国境を閉じますか。多分そうは行くまい。国境を閉じた国 の有様は、我々はしっかりと見て来た筈である。
色々なシュミレーションは描く事は可能だ。日本は日本人が 決定して行けば良い。その結果は日本人が甘受すれば良いので ある。それが民主的国家なのだから。
私の希望は、科学的リアリズムを理解する国民に成って欲し いのみである。誤った判断をして欲しく無いからである。此れ からも主張し続けて行こう。