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アイアンマウンテン報告書をもう一度見直してみた080603

2008/6/4 灯台守 60代 自営業

 本報告書と言われるものは偽書とされて来ました。最近の石油や穀物の価格高騰を見ていると、何やら不安感が抑えられず、本報告書をもう一度見直して見ました。

 本報告書はベトナム戦争たけなわの頃、アメリカ政府機関の依頼によって、各界の専門家によって秘密裏に研究されたと言うものです。その研究者の一人が研究内容の恐ろしさに、秘密にして置く事の倫理観に耐えられず、本論文出版者として名乗り出たレナード.リュインに相談し、同氏によって出版されたと言われています。その後、政府機関には否定され、偽書、政治的ブラックユーモアとされてマスコミからも忘れ去られていたものです。

 にも拘らず、完全に忘れ去られること無く、記憶の底流を脈々と流れ続けています。改めて、真贋論争をして見ようとは思いません。しかし、最近の石油や穀物価格の高騰を市場投機の結果とのみと見て良いのでしようか。

 結果、世界の貧しい人々の間に飢饉や暴動が出始めています。穀物価格が暴騰するについては、バイオエタノール政策が絡んでいます。恣意的政策と見るのは行き過ぎなのでしょうか。投機マネーの動きを把握しかねる事が、より不信感を覚えます。

 アイアンマウンテン報告書では、戦争の持つ積極的面を評価しています。平和が世界人口の増加に繋がり、食料の増加は人口増加には追い付けない点を指摘し、もし地球上に平和が訪れた場合の、戦争に変るべき代替案に付いて論じています。

 地域対立や階級対立を煽り、戦争を人為的に作り出す事も検討されています。人口の減少を作り出す事に付いて、哲学や宗教、倫理観を廃し極論にまで検討を加えています。環境問題に付いても言及されてもいます。シンクタンク的論理が随所に現れているのです。

 まさか政府がこんな事まで考えては居ないだろうと、考えてしまうほど極論にまで論及しています。偽書では有るでしょう、しかし、何度読み直しても無駄ではないと思います。アメリカ右翼のバイブル的書物に成っていると言う点が、より不気味さを醸し出しています。

 もう一つ、一緒に読んで貰うと、より背筋が寒くなる書物を紹介して置きます。G.エドワード.グリフィン「マネーを生み出す怪物―連邦準備制度と言う壮大な詐欺システム―」草思社です。

 私は科学的思考をしようと努力してはいるのですが、これ以上書くと誤解を招くのではないかと心配してしまうほどの内容です。科学的解明に努めつつ、これ等の問題を軽く扱う積りも無い事も言って置きたいのです。